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 9月の香港立法会(議会)選挙で初当選した、中国からの独立を視野に入れる政党「青年新政」の2人の議員資格が無効となる解釈を中国が示した問題で、香港の高等法院(高裁に相当)は15日、中国の判断を踏襲し、「資格取り消し」とする審査結果を公表した。

 2人が10月12日の宣誓の際、「香港は中国ではない」とする横断幕を掲げたことなどについて、高等法院は議員の宣誓について定めた香港基本法に違反したと認定。そのうえで同日をもって議員資格は取り消された、と判断した。

 香港政府は10月、「2人はすでに議員資格がない」として審査を申し立てた。高等法院で審査が続いていた今月7日、中国全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の常務委員会は2人の資格が無効となる解釈を示した。香港基本法により、常務委の判断は香港の司法判断より優先される。

 高等法院の審査結果を受け、青年新政の2人は終審法院(最高裁に相当)に再審査を申し立てる方針を明らかにした。(広州=益満雄一郎)