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反中派議員2人の資格を剥奪 香港高裁、就任宣誓めぐり判断 中国全人代の意向を追認
【上海=河崎真澄】香港政府が立法会(議会)の就任宣誓を問題視して反中派議員2人の議員資格取り消しを求めた司法審査で、香港の高等法院(高裁)は15日、2人の議員資格を剥奪する判断を下した。1997年7月の中国返還後、就任宣誓をめぐる議員資格の取り消し判断は初めて。
2人は「香港独立」も視野に入れた反中派政党「青年新政」の梁頌恒氏(30)と游●禎氏(25)。2人の就任宣誓に対し、中国の全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会が7日、香港基本法(憲法)の条文を解釈する形で「不誠実な宣誓をした場合は直ちに公職資格を喪失する」とする意向を示し、香港高裁はこれを追認した形だ。
香港の選挙で選ばれた議員が中国の介入で排除される異例の事態となり、「一国二制度」で高度な自治が保障された香港の「司法の独立」は揺らいでいる。
●=くさかんむりに惠