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燃料の急激な値上げに端を発して、いま、ビルマでは仏教者の政府抗議デモがおこなわれている。当初は1,000人規模だったのが、翌日には2,000人。さらに10,000人から20,000人・・デモは連日膨れ上がり昨日は100,000人になった。法衣をまとったビルマの仏教者たちを一般市民がささえ守る。手をつないで鎖をつくり、仏教者たちを守る。これは軍政暴力と仏教慈悲精神のたたかいだ。日本の仏教者たちよ、このたたかいから学べ!けっして目をそむけるな!
かれらの行動は仲秋の満月に照らされて美しい。
ビルマは仏教国。「ビルマの竪琴」は、日本の兵士が日本に戻らず、戦争を自らの問題としてとらえ、僧としてビルマに留まるという感動的な話だった。
ミャンマーは軍事クーデター政権である。民主化を訴えるスーチーさんを軟禁している。このたびのデモにも戦車の出動さえ辞さないと言われている。
仏教国ビルマ、暴力国家ミャンマー。
日本は軍事政権を支援している。どうかしている。わたしたち仏教者は暴力国家ミャンマーを否定し、仏教国ビルマを支援しなければならない。ミャンマーなどと呼んではならない。ビルマと呼ぶべきである。
曹洞宗改革が佳境に入った。「もの申す」が熱い。改革に踏み込めない宗侶、あるいは改革を妨害する宗侶の根拠が「改革を唱える自分自信は仏教者としてふさわしいのか?改革より脚下照顧すべきではないか」にある。一見正しい。しかし、根本的に間違えている。自己実現は永遠のテーマである。これを優先させれば焦眉の問題である宗門改革は実現できない。要するに現状容認に陥る危険な志向である。
改革(不正をゆるさないこと)に取り組むことが、仏教者としての自己実現と一体なのである。逆に言えば仏教者として自己実現をはたすためには改革に取り組まなければならないのである。
話をビルマの抗議デモに戻す。
かれらとて私たち同様、完成された仏教者ではない。内面に恐れや不安、さらには自己欺瞞や不正だってあるかもしれない。しかし、かれらの目の輝きはどうだ!かれらの堂々たる威厳はどうだ!仏教者は内面がどうであれ仏法にしたがって身命を賭けて行動するときもっとも仏教者となるのである。「我物に非ざれども布施を障えざる道理あり」。
改革に取り組む仏教者はまた真の仏教者であることも要請されるのは当然のことだ。彼岸―六派羅蜜の2「持戒」。仏教者は戒めを持つべきである。わたしはこれを「正義と良心の実践」と読み変えている。そしてわたしが仏教者であるかぎり、この戒(いましめ)を守り続けていこうと思う。これもまた逆に言えば、この戒(いましめ)をまもりつづけているかぎり、私は仏教者である。
ビルマの仏教者たちのたたかいにおなじ仏教者として心からエールをおくりたい。と、同時に、曹洞宗の不正を絶対ゆるさず改革に挺身することで、かれらと連帯する! |
No.433 2007/09/26(Wed) 07:07:50
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日本国内のすべての僧侶と皆さんへのお願い
アシン・ケマサラ 全ビルマ青年僧侶連盟(ABYMU)議長 2007年9月18日
日本に住むすべての僧侶と、信仰心の厚い在家信者の皆さんに対し、以下の通り緊急のお願いを申し上げたい。
ビルマ国内情勢についてはインターネットやマスコミなどを通じて多くの情報が流れているところですが、よりよく理解していただくためにいくつか補足をさせていただきます。
ビルマ軍事政権は、1988年の民主化運動の後、国内に民主主義を実現するという約束を反故にし、軍事独裁政治を続けています。軍政と、僧侶や学生、ビルマ国民との争いは絶えることはありません。 法を無視する独裁政権により、今のビルマは、政治的に不安定で、内戦を抱え、経済発展が遅滞し、生活水準は低く、医療や保健、教育は劣悪な状況に陥っています。 3百万人を超える人々が隣国に逃れざるをえない状況が存在しています。 民主主義を求めて声を上げた人々の多くが投獄されています。
こうした抑圧的な状況下で、ビルマ国内の学生と国民の間で、軍政に反対する動きが2007年8月第1週から始まっています。 それまで教学に励んでいた多くの僧侶たちが、人々の苦しい生活を理解し、支持を表明して、抗議行動に参加しています。 ビルマ全土には約40万の僧侶がいます。したがって僧侶の運動は全国に波及しています。
2007年9月5日、ビルマ中部のパコック市内で僧侶たちが平和的な行進を行っていたときのことです。デモを解散させようとしたビルマ国軍は、投げ縄を使って僧侶たちを捕まえ、街灯に縛りつけて殴りつけ、逮捕連行し、強制的に還俗させました。8人の僧侶が未だに釈放されていません。 政府によるこうした非道な行いに対して僧侶は謝罪を求めました。また同時に、逮捕された僧侶をすべて釈放すること、物価高騰への対策を講じること、対話によって政治問題を解決することも求め、回答期限を9月17日としました。
軍事政権の独裁的な指導者たちはこの要求に応じることも歩み寄ることもなかったため、ビルマ全土の僧侶は9月18日に、教えに基づく覆鉢(鉢伏せ行、パッタムニックッジャナカンマ)を行いました。そして全国の街頭を行進して、抗議の意志を示しています。
ビルマの僧侶による今回の宗教的抗議行動は仏陀の教えに基づくものです。アングッタラニカーヤ(増支部)の3の254頁とヴィナヤ、チューラヴァッガ(律、小品)に記されているとおり、8つの理由のいずれかに該当するとき、僧侶は覆鉢を行うことが許されています。今回はそのうち6つに該当しています。
【訳注】仏典上の該当箇所によれば、「覆鉢(鉢伏せ行、パッタムニックッジャナカンマ)」の要件とは以下の8つの行為である。これのいずれかに該当することを為した在家に対しては、覆鉢をなすことが許されている。またこの覆鉢を解く為には、本人が過失を認め懺悔し、仏陀がそれを過失として認め、受け入れ、作法に則って覆鉢を解くことが記されている(参考、『南伝大蔵経』第4巻、律、小品、190頁6行目〜194頁9行目。大蔵出版、昭和15年)。
(1) 僧侶たちへの布施を妨げる (2) 僧侶たちの福利を損なう (3) 僧侶たちの住処を荒廃させる (4) 虚偽の中傷によって僧侶たちに汚名を着せる (5) 僧侶たちの和合を乱す(破和合僧) (6) 仏陀を誹謗する (7) 仏法を誹謗する (8) 僧団(サンガ)を誹謗する
釈尊は私たちに次のように説いています。もしこうした抗議の話を聴く、もしくは知ったなら、それがどんなに離れた地域のことであっても、あるいは法臘の差に関わらず、また大乗か上座かを問わず、僧侶たちは皆、仏教を護るためにこの行動に加わるべきである、と。したがって覆鉢行は広く世界的に行われています。
以上の理由から、私は日本に住む僧侶、尼僧、在家信者の皆さんに対し、ビルマの僧侶たちが現在取り組んでいる行動に注目され、共に実践してくださることを強く求めるものです。
僧侶 アシン・ケマサラ
全ビルマ青年僧侶連盟(ABYMU) 議長 abymuburma@yahoo.com 2007年9月18日
出典:Sd. Ashin Khemarsara, (Chair, All Burma Young Monks' Union: ABYMU), Appeal to all Venerable Buddhist Monks and People of Japan, September 18, 2007. なお日本語訳はビルマ語原文と英語版に基づいています。
http://www.burmainfo.org/religion/abymu200709.html |
No.434 2007/09/26(Wed) 17:42:54
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アーユス仏教国際協力ネットワークは現今のビルマ情勢に際し、下記の通り連帯を表明するとともに、趣旨に賛同頂ける団体を求めます。 これは海外のビルマコミュニティにまず届けるものです。 賛同をいただける団体はアーユス事務局までご連絡ください。その際は、英語名も併せてお知らせください。 アーユス 仏教国際協力ネットワーク <tokyo@ayus.org>03-3820-5831
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曹洞宗は無視するのだろうか。 |
No.435 2007/09/27(Thu) 09:01:24
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