トランプ氏、本当に国境に壁造るの?に「YES」当選後初インタビューで即答

2016年11月15日6時0分  スポーツ報知
  • 米大統領選に当選したトランプ氏(左)と大統領首席補佐官への起用が決まったプリーバス氏(9日、ロイター)

 トランプ米次期大統領(70)は米国内にいる1100万人いる不法移民のうち、200万人~300万人を公約通りに強制送還する方針を明らかにした。13日に放送されたCBSテレビのインタビューで話した。さらに国境警備を強化し、メキシコとの国境にレンガやフェンスなどを利用すると明言した。また、カリフォルニア州で独立論が浮上するなど反トランプの声は収まりそうもない。

 インタビューはCBSの番組「60ミニッツ」の中で放送された。当選後、初めての単独インタビューで11日に収録された。

 司会者から「本当に国境に壁を造るつもりなのでしょうか?」と問われたトランプ氏は「イエス」と即答。選挙期間中から訴えてきた強硬政策の方針を改めて貫く構えだ。米メキシコ国境の総距離は約3200キロ。現在はフェンスが設けられているが、壁建設には巨額の資金が必要になる。トランプ氏は選挙中に「メキシコに全額を負担させる」としていたが、メキシコの猛反発もあり、この日は一部地域ではフェンスを採用する可能性を示した。

 米国内の不法移民はヒスパニック(中南米系)を中心に1100万人超とされる。強制送還の対象者については「犯罪者、犯罪歴のある人物、ギャングのメンバー、麻薬密売人」とし、「違法であれば、国外退去させる。国境を守るべきだ」と述べた。犯罪に関与していない不法移民については新政権が国境管理を強化した後で決定するとした。

 一方で同性婚については「最高裁で結論が出ている。決着済みだ」とし、容認する考えを述べた。移民などマイノリティーへの脅しや嫌がらせなどが続いている現状については「やめるべきだ、と言っておく」と批判。「反トランプ」の集会が各地で発生していることについては「(トランプ政権を)怖がらないでほしい。国を元の状態に戻していく」と呼び掛けた。

 新政権の第1弾人事として、党主流派のラインス・プリーバス党全国委員長(44)を大統領首席補佐官に、選対本部最高責任者を務めたスティーブン・バノン氏(62)を首席戦略担当兼上級顧問に充てる人事を発表した。首席補佐官は大統領の右腕としてホワイトハウスで実務を取り仕切る役職で、プリーバス氏はポール・ライアン下院議長(46)ら議会指導部と通じており、政策実現に向けて議会との調整役が期待される。

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