白鵬999勝!史上3人目大台「いい相撲」で達成誓った

2016年11月15日6時0分  スポーツ報知
  • 1000勝まで1勝となり、気合を入れる白鵬

 ◆大相撲九州場所2日目 ○白鵬(引き落とし)碧山●(14日・福岡国際センター)

 東横綱・白鵬(31)=宮城野=が通算1000勝に王手をかけた。西前頭筆頭・碧山(30)=春日野=を引き落としで破り、元横綱・千代の富士(先代九重親方)、元大関・魁皇(現・浅香山親方)に次ぐ史上3人目の大台にあと1勝とした。綱取りの東大関・豪栄道(30)=境川=は過去7勝12敗の東関脇・高安(26)=田子ノ浦=を突き落として2連勝。昨年九州場所6日目から続いていた満員御礼がこの日、86日でストップした。

 ようやくここまで来た。999勝目を挙げた白鵬は心を落ち着かせるように「あと1つ? はい。そうですね」とうなずいた。史上2人しか到達していない大台。史上最多37回の優勝を誇る“平成の大横綱”にとっても「どんなものかは想像できないからね」とまだ見ぬ景色に心を躍らせた。

 大台到達を前に本来の姿を取り戻しつつある。当たってきた碧山を受け止めると、左をねじこみタイミングを見て引き落とし。「感覚は昨日より今日、今日より明日」とギアが上がる。あふれ出る土俵での貫禄に八角理事長(元横綱・北勝海)にも「もう今日勝っていつもの自分に戻るのではないか。まわしを取れなくても慌てないね」と完全復活を予見させた。

 横綱昇進後、モンゴル相撲の元横綱で6回の優勝を誇る父・ムンフバトさんに言われたことがある。「(勝ち続けることは)簡単そうに見えて大変なことだって言ってましたよ」。1000勝達成を視野に入れていた名古屋場所で右足親指を負傷。手術のため秋場所で横綱昇進後初めての全休に追い込まれた。遠回りしたが、大切なことを再認識する機会にもなった。「いかにけがしない体づくりをするか、朝稽古と夜(のトレーニング)で体を維持するか。積み重ねがその結果になるんです」と父の言葉が今、染みている。記録達成の舞台は結びの一番で用意された。「いい相撲でね。頑張りますよ」。史上2人しか見たことのない景色を確かめに行く。(秦 雄太郎)

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