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【サッカー】ハリル監督、本田の切り札起用を示唆 終盤に強いサウジ対策2016年11月15日 紙面から
サッカーの2018年ワールドカップ(W杯)ロシア大会アジア最終予選B組で現在3位の日本は15日、埼玉スタジアムで同組首位のサウジアラビアと対戦する。前日14日は冒頭15分のみ公開で約1時間、最終調整に汗を流した。バヒド・ハリルホジッチ監督(64)は前日会見で「苦痛を伴いながら、成長するテストになる」と発言。今予選チーム最多7得点のFW本田圭佑(30)=ACミラン=を先発から外し、ジョーカー(切り札)で起用することを示唆した。指揮官の進退が懸かる大一番で、ドイツ1部リーグで今季活躍するFW大迫勇也(26)=ケルン=、FW原口元気(25)=ヘルタ=ら勢いのある“新鮮力”に自らの命運を託す。 ハリル監督が「ハハハッ」と苦笑いを浮かべた。前日会見で「本田とMF香川の状態」、そして「個別に話したのか」と聞かれた時だった。本田を先発から外し、ジョーカーとして使う−。サウジ戦を翌日に控えての「(10月の)オーストラリア戦とは違う戦略になる」という言葉、質問を受けたときの指揮官の表情が全てを物語っていた。 「重要な試合で、最終予選の突破につながる試合になるだろう。強い気持ちで勝利をつかみにいく。(新戦力を試した11日の)オマーン戦とはまた違うテストがやってきた。苦痛を伴いながら成長するためのテストになる」 日本代表を支えてきた本田、香川を先発から切る。だが、狙いは後半勝負にある。「途中から出てくる選手は控えではない。ジョーカー(切り札)。戦術的な選択になる。(途中)交代出場の選手はトップパフォーマンスではない選手もいる」。負ければ解任もある大一番で、体調の整わないエースをベンチに置くことを決断した。 なぜか。3勝1分けで首位に立つサウジの特長として、終盤の強さがある。最終予選全8得点中6得点を後半34分以降に決めている。ハリル監督も「サウジの場合、毎試合、最後に勝つ。それは交代で入ってくる選手のおかげ」と分析した。本田はACミランで今季、先発した試合は1試合だけ。90分間を戦うスタミナに問題があるのは明らかだが、一方、今予選ではチームトップの7得点と勝負強さは健在。本田を生かす策、サウジ戦略としてのジョーカー起用だった。 「『若い人』たちがより自信を持って、『経験のある人』たちにプレッシャーをかけて欲しい。そうすれば競争が生まれる」。序盤は大迫、原口ら旬の選手の勢いを利用し、本田らベテランでとどめを刺す。進退の懸かる一戦で、ハリル監督が描く必勝プランは果たして実るのかどうか。 (占部哲也) PR情報
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