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【首都スポ】

明治神宮野球大会 スーパー1年生・野村が23号 早実36年ぶり決勝進出

2016年11月15日 紙面から

福岡大大濠−早実 7回裏早実無死一塁、野村が左越えに2ランを放つ。捕手古賀=神宮で(福永忠敬撮影)

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◇第47回 明治神宮野球大会<第4日>

 第47回明治神宮野球大会は14日、神宮球場で高校の部準決勝を行い、早実(東京)が6−4で福岡大大濠を破り、荒木大輔投手(元ヤクルトほか)を擁して準優勝した1980年以来36年ぶりとなる決勝に進出。40年ぶり優勝に王手をかけた。ルーキー4番の野村大樹内野手(1年)が2ランなど4打点。高校通算本塁打を23本とし、75本の清宮幸太郎内野手(2年)の1年秋時点を抜いた。履正社(大阪)は7−2で札幌第一(北海道)を破って初の決勝に進出した。

 二塁打が出ればサイクルの3安打で4打点。高校通算本塁打も23本として清宮の1年目を抜いた早実の野村は「まだまだです。実力はまだ超えていません」と照れ笑いした。だが、東京大会決勝でのサヨナラ本塁打以来、注目スラッガーのお株を奪いっぱなしだ。

 追い上げる福岡大大濠を突き放した2ランは、7回無死、死球の清宮を一塁に置いて左中間最深部に突き刺した。内角の直球を狙い打ち。配球を読んで打つのが野村のスタイルで「中学で捕手だった経験を生かして、こういうときはこういう球を投げさせたいだろうなとか考えています」。ベンチでも味方の攻撃中に配球を分析する。1打席目に変化球を中前に先制打すると、2打席目は内角の直球に張って、左翼フェンス直撃のタイムリー三塁打だ。

 今年は体重が3キロ増えて172センチ、82キロとなり、飛距離もアップ。それでも184センチ、97キロの清宮より一回り小さいが、中日の中田スカウト部長が「勝負強いし、思い切りもいい。清宮の後ろにいるとやっかい」と話した通り、相手にとっては脅威だ。他チームからすれば、今夏は清宮との勝負を避ける手もあったが、この日1安打4四死球の清宮がチャンスメーカーになる。野村は清宮を2度ホームに帰して「清宮さんがランナーに出ていると、ほかの人が出ているときより気合が入ります」と胸を張った。

 1年生のまとめ役で、試合前日に同級生と焼き肉で決起集会を開くのも恒例。「明日はおまえが打てよ」と言われた約束も果たしたが、先輩に救われもした。1点差に追い上げられた7回、なお2死三塁では三塁前のゴロをファンブルして慌てたが、清宮先輩が思いっきり足を開いて送球を好捕してくれた。

 大阪出身で同志社中時代は、大阪福島シニアでプレー。決勝で対戦する履正社のエース右腕・竹田と対戦したこともある。「竹田さんには3タコくらいました」。再戦の舞台は神宮大会決勝。チームを40年ぶりの優勝に導いてみせる。 (小原栄二)

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