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愛知金城ふ頭にドリフト族 県警、一斉取り締まり
高速で車の後輪を滑らせ、転回する危険走行をする「ドリフト族」が今年春ごろから、名古屋市港区の名古屋港・金城ふ頭の公道で目立つようになり、県警は十二日夜から十三日未明にかけ、一斉取り締まりをした。道交法違反(共同危険行為)の疑いで同市中川区、会社員堀合優太(29)と同市北区、同橋本永吉(27)の両容疑者を逮捕した。 逮捕容疑では、共謀して十三日午前零時十五分ごろ、金城ふ頭でそれぞれ乗用車を運転。方向指示器で転回する合図を出さなかったり、徐行しなかったりしてドリフト走行し、危険で他人に迷惑を及ぼす行為をしたとされる。 県警によると、二人は容疑を認めている。 金城ふ頭でのドリフト走行は今年四月ごろから目立つようになり、多数の見物人が集まるようになった。周辺のフェンスに車がぶつかって壊れる事故なども起きており、地元から取り締まりの要望が寄せられていた。 一斉取り締まりは、七十人態勢で実施した。 金城ふ頭には国際展示場「ポートメッセなごや」やコンテナ倉庫があり、来年四月にはテーマパーク「レゴランド・ジャパン」が開業する。 ◆爆音…ギャラリーの姿もタイヤとアスファルトの摩擦で上がる白煙、急速に遠ざかっていくエンジンの爆音−。 十二日午後十時半、金城ふ頭内のロータリーにバイク約二十台が集結。このうち数台が、距離五百メートルほどの片側二車線の直線道路を往復し始めた。前輪を高々と上げて猛スピードで「ウイリー走行」をしたかと思うと、低速で激しくエンジンを吹かす。バイクが見えなくなるほどの白煙が上がり、焦げ臭いにおいが広がった。 しばらくすると、車高の低いスポーツタイプの乗用車が登場。激しく横滑りしながら回転した。道路には、くっきりと円形のタイヤ痕が残った。 回転を繰り返した乗用車の助手席から降りてきた若い女性は、笑い声を上げ「めっちゃ興奮した」。ドリフト族をスマートフォンで撮影したり、歓声を上げたりする「ギャラリー」の姿もあった。 こうした暴走行為は、これまで飛島村や弥富市など沿岸部の工場が集積する地域で横行。県警は四月、中部運輸局愛知運輸支局と合同で、道路運送車両法に基づき、飛島村で違法改造車を摘発した。 だが、いったんは沈静化したように見えても別の場所で集まることが多く、飛島村などで暴走行為をしていたグループの一部は、金城ふ頭に流れたとみられる。捜査幹部は「ギャラリーが見守る中での暴走は、重大事故につながる恐れがある。継続的に取り締まっていく」と話す。 (立石智保、市川泰之) PR情報
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