飼い犬の健康祈願ならぬ「犬幸(けんこう)祈願」をする兵庫県小野市垂井町の住吉神社で18~20日、犬がみこと一緒に神楽を舞う「犬幸の舞」が奉納される。外部から招く「ダンス犬」に加え、今年は同神社の「常勤犬」も舞を覚え、初の本番に臨む。
愛犬家の中山松比古宮司(62)が2013年に「犬の七五三詣」として開始。14年からは七五三の年齢に限らず犬の幸せを祈願し、犬の神楽舞も取り入れた。ダンスの訓練を受けた犬が紅白の衣装で後ろ向きに歩いたり木刀を飛び越えたりする様子が話題になった。
舞い手には、各地で犬のしつけ教室などを展開する「ウィズィードッグクラブ」(東京都)の犬を任命した一方、中山宮司が15年に飼い始めたトイプードル2匹を常勤のPR犬として育成。長女でみこの由芙希さん(31)が舞を教え、今回は雌1歳の「凛(りん)」を舞わせることにした。
同クラブの粟津香代子さん(41)=大阪府箕面市=と雌4歳のゴールデンレトリバー、桜井麻里子さん(29)=加古川市=と雌6歳のトイプードルも舞う。
犬の参拝には否定的な意見も寄せられるというが、中山宮司は「伊勢神宮の『おかげ犬』や金刀比羅宮の『こんぴら狗(いぬ)』など、犬が参拝したという伝承もある。愛犬の幸せを願って神前に参ることは悪いことではない」と話す。
祈祷(きとう)料は1匹7千円。各日午前10時からと午後2時からの2回。申し込みは8日まで。同神社TEL0794・62・2212
(吉田敦史)