日韓の機密情報共有協定 政府は韓国の対応見守る

日韓の機密情報共有協定 政府は韓国の対応見守る
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政府は、韓国と安全保障上の機密情報を共有するための協定を早期に締結したいとしていますが、パク・クネ(朴槿恵)大統領が、知人や側近らが逮捕された事件で窮地に立たされていることなどから、韓国側の手続きが順調に進むか懸念する声もあり、対応を見守ることにしています。
日韓両政府は、安全保障上の機密情報を共有・保護するための協定=GSOMIAについて、14日、実務者による協議を行い、共有する情報の範囲や情報を保護するためのルールなど、具体的な内容で実質合意しました。

これを受けて、政府は、協定の締結に向けた日本国内の手続きを速やかに進めたいとしています。

協定について、政府関係者は「核実験や弾道ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮に対する韓国の危機感は強く、必要性に関する認識はこれまで以上に高まっている」としています。

ただ、韓国側は、4年前、協定の内容で実質合意したあと、締結の直前、国内情勢を理由に一方的に延期を申し入れた経緯があります。

さらに、パク・クネ大統領が、知人や側近らが逮捕された事件で窮地に立たされているのに加え、韓国の野党には、安全保障分野で日本との協力を深めることに根強い反発もあります。

このため、政府内には韓国側の手続きが順調に進むか懸念する声もあり、対応を見守ることにしています。