久保智
2016年11月14日20時21分
3メガバンクグループが14日発表した2016年9月中間決算は、純利益がいずれも減益だった。日本銀行のマイナス金利政策で金利が下がり、貸し出し収益が減っている。マイナス金利で年間計1700億円近くの影響が出るといい、17年3月期の通期決算も厳しい傾向が続く見通しだ。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)は純利益が前年同期比18・2%減。貸し出しなどから得られる利益が1千億円減った。三井住友FGは7・5%減の3591億円、みずほFGは6・7%減の3581億円だった。投資信託や保険の販売もマイナス金利による運用悪化で減っている。マイナス金利が年間収益に与える影響は、三菱UFJFGは約1千億円、三井住友FGは約300億円、みずほFGは約400億円としている。
海外経済も先行きは見通せない。米大統領選でトランプ氏が勝利後、株高となっているが、みずほFGの佐藤康博社長は「どれだけ続くか疑問も残る」。三菱UFJFGの平野信行社長は「政策が選挙中に言った通りに実施されるかかなり不透明だ」、三井住友FGの宮田孝一社長は「政策の実現可能性を見極める必要がある」と慎重な見方だ。(久保智)
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