買収後も各ブランドは保持と説明

サムスンがHARMANを約80億ドルで買収、JBLやAKG、マクレビなども。コネクテッド・カー強化

編集部:風間雄介
2016年11月14日
韓サムスン電子と米Harman International Industriesは、サムスン電子がHARMANを約80億ドルで買収すると発表した。


サムスンは買収手続きの完了後、急速に成長しているコネクテッドテクノロジー市場、なかでもオートモーティブ・エレクトロニクスの分野で大きな存在感を得ることになると説明。この市場が2025年までに約1,000億ドル規模になるとも予想している。

オーディオ分野でHARMANは、JBLやHarman Kardon、Mark Levinson、AKG、Lexicon、Infinity、Revelなどのブランドを抱える。また車載機器においては、Bowers & WilkinsやBang & Olufsenブランド製品のライセンスも持つ。これらのブランドはすべて買収後も保持し続け、サムスンのモバイル機器やディスプレイ、VR機器やウェアラブル機器に活用していく。

なお買収後もHARMANは、スタンドアローンのサムスンの子会社として活動し、引き続きDinesh Paliwal氏や現在のHARMANのマネジメント・チームによって指揮される。

サムスンは、カーエレクトロニクスの長期的な成長戦略を推進していく一方で、HARMANの労働力、本社や設備だけでなく、そのコンシューマーオーディオブランド、プロオーディオブランドのすべてを持ち続けることを計画しているという。

今回の買収は、もっぱらコネクテッド・テクノロジーの成長性を見越したもの。

HARMANはコネクテッド・カー市場のマーケット・リーダーで、3,000万台以上の自動車に同社のコネクテッド・カー機器やオーディオシステムが搭載されているという。同社の売上のうち、65%がオートモーティブ関連という。

サムスンでは、HARMANが車載機器技術に関する経験やデザイン力を持ち、長年にわたり世界最大級の自動車メーカーと連携してきたことを重視。これらとサムスンが持つモバイル機器技術、半導体技術、ユーザーエクスペリエンスに関する技術、ディスプレイ技術、さらにはグローバルにおける販売チャネルを結びつけることで、顧客メリットを高められると紹介。サムスンの様々な機器と一体化することでユーザー体験を高められると説明している。

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