ねこら対策研究要塞日誌＠はてな

■[book]政治的に正しいおとぎ話

翻訳者がデーブ・スペクター。そいえば昨日はNHKのメリケン大統領番組でトランプ大統領登場に青くなっていたが…。

白雪姫が頭一つ力作だった。次点が赤ずきん。

「政治的に正しい」はもともとはマルクス・レーニン主義者たちの用語で、嘗ては我々自由主義陣営から共産圏のイデオロギー教条主義的態度を笑う共産ジョークの定番ネタだったんだが、何故か今は米国が本場という皮肉。

んでこの、政治的に正しい言葉を使う新語法運動、PC運動は*1米国に於いては80年代中頃からはじまり、黒人権利活動家とフェミニズム活動家とニューエイジ活動家がのっかって、何でも2016年には「メリークリスマス」がユダヤ人への配慮に欠けるということでダメ、「ハッピーホリデー」と言うらしい。恐るべし新語法。恐るべしユダヤ人。

つか80年代半ばといえば1984年、その時にニュースピークとな。ジョージ・オーウェル、マジ予言者。

まぁメリケンは未だに毎年黒人暴動で死人が出てる野蛮な所だから「黒んぼと言うな」程度の言論統制表現規制は必要悪としても、本邦の左派がこのPCに憧れているのには閉口。あれは欧米のローカルルールな必要悪という認識が無いのか。第二次世界大戦で日本が歴史的大敗を喫した一因が言論の自由不足にあったという反省が全く無いのか。民族間対立が開戦の一因だった欧州、未だ暴動やってる米国とは状況は全く異なるのに。思想の自由市場を経ず、議論抜きの言葉狩りは、日本に於いては特に危険。大体、民主国家にて民主的手続きを経ずに何が「政治的に正しい」だよ。全体主義者かよ。

そもそも「表現を変えれば現実が変わる」は呪術の思考、左派の中でも最下層の落ちこぼれの吹き溜まりたる所謂「文化左翼」の発想であり、時計を撒き戻せば時間が巻き戻るがごとき寝言、百害あって一利なし。そんなオカルトありえません。

尚、本場ではその後この「PC」も言葉狩りに遭ったのか「MC(マルチ・カルチャラル)」に改まったとか何とか。

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