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PC画面に「ウイルス感染」偽の警告…急増

ウイルスに感染したと見せかけて偽のサポートに誘導しようとするサイト画面(一部加工しています)=トレンドマイクロ提供

 パソコンがウイルスに感染したとの偽の警告をモニター画面に表示させ、サポート名目で金銭をだまし取ろうとする「サポート詐欺」が今夏以降、国内で急増している。手口が巧妙化しており、セキュリティー会社は注意を呼びかけている。

「除去」うたい金銭要求

 情報セキュリティー大手・トレンドマイクロによると、海外では2012年ごろから「サポート詐欺」が確認され、日本でも昨年から徐々に増えていた。同社への国内の顧客からの問い合わせは、今年前半は月数十件だったが、8月に116件、9月には371件に増えた。10月も前半だけで180件に上った。実際に金銭をだまし取られたケースも数件あった。

 代表的な手口は、インターネットを利用中に突然、「あなたのコンピュータでウイルスが見つかりました」などの警告表示がモニター上に出現。日本語の音声で「あなたの個人情報、写真、クレジットカード情報が危険にさらされている」と警告したり、警告音を発したりするケースもある。次に、「ウイルス除去」をうたうサイトが勝手に表示される。

 サイトには電話番号が記されており、同社が試しに電話したところ、日本語を話す女性のオペレーターが出て、サポートのため遠隔操作を可能とするソフトをインストールするよう要求。「遠隔操作でパソコンのウイルスを調査する」と言い、ファイルを開くなど調査しているふりをした。その後、実際には感染していないウイルスを取り除くために2万~4万円程度のサポート契約を結ぶよう要求されたという。

 警告が表示された段階では、何も感染していないので、操作に全く支障が出ない。だが遠隔操作を受け入れてしまうと、パソコンが乗っ取られたも同然となる。海外では、遠隔操作で身代金型ウイルスを感染させるケースが確認されている。最も大切なことは、現れたサイトの電話番号に電話を掛けないことだ。

 同社が確認したところ、このような日本語サイトは五つほどあり、電話番号も10以上見つかった。同社は「一般のサイトにアクセスしていても誘導されるので、注意が必要だ。危険なサイトに接続されないようにセキュリティーソフトを入れ、電話をしないことが大切」とアドバイスしている。【関谷俊介】

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