江向彩也夏、編集委員・須藤龍也
2016年11月12日07時58分
放射性物質の研究で知られる富山大学(富山市)の水素同位体科学研究センターがサイバー攻撃を受けた問題で、攻撃のきっかけとなったウイルス入り電子メールが、他の大学の教授にも届いていたことが朝日新聞の調べでわかった。専門家は、広い分野の研究者が狙われているとの見方を示し、注意を呼びかける。
朝日新聞が確認したのは、近畿地方の国公立大学の工学部教授に昨年12月、送りつけられたフリーメール。「前回の学会でお目にかかった石川と申します」と東京の有名私大の学生を名乗った文面や、ウイルス入り添付ファイル名も富山大に送られたものと同じだった。
工学部教授はファイルを開かず、ウイルス感染を免れた。「中国人留学生が自分を売り込むメールはよく来るが、日本人は珍しいと思った。学会も名前にも心当たりがないので放っておいた」
ロシアの情報セキュリティー企…
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