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 韓国統一省は13日、北朝鮮から逃れて韓国に入国した人が11日に計3万人を超えたと発表した。1962年に初めて脱北者を確認して以降、2006年2月に1万人、10年11月に2万人をそれぞれ超えていた。

 北朝鮮で職場などで拘束されることが比較的少ない女性が、脱北者全体の71%を占めている。脱北当時、20~30代だった人が全体の58%を占めた。

 脱北の動機として「経済的な困窮」を挙げた人が01年当時は66・7%だったが、16年は12%まで減った。代わって、「自由へのあこがれ」を挙げた人が01年当時の9・6%から16年は34・8%に、「政治体制への不満」も01年当時の6・2%から16年は17・5%に増えた。

 韓国への脱北者数は、北朝鮮が金正恩(キムジョンウン)体制に移行した後の12年から減ったが、今年に入って再び増加傾向に転じており、韓国政府は今後の動向を注視している。(ソウル=牧野愛博)