今年も寒い寒い冬がやってきます。
冷え性の方にとっては、居ても立っても居られない季節なのではないでしょうか。
今回は、そんな冷え性と水の意外な関係性について徹底調査です。
「冷え」と「冷え性」と「冷え症」
「ひえしょう」って、2通りの書き方があること、ご存知でしたか。
「冷え性」と「冷え症」です。その違いはどういったものなのでしょうか。
「冷え性」と「冷え症」
みなさんもSNSに投稿しようとしたりする際に、「ひえしょう」を変換してどちらの漢字だったか迷ったことはありませんか。
一般的に「冷え性」は、手足や腰、下半身などが常時冷たい状態の症状、またはその体質、といわれています。
慢性的に寒がりだったり、夏場でもクーラーの効きすぎで寒くなったりと、本人が自覚すればそれは「冷え性」になります。
「ひえしょう」のうち、多くの人がこちらの「冷え性」です。
対して「冷え症」は、現在では病院や専門機関で医師などの診断を受けて、治療が必要と判断された人たちの症状を指します。
ですので、症状の重さからいうと、(冷え症)>(冷え性)なのです。
とはいえ、「冷え性」も放っておくと慢性関節リウマチや膀胱炎、アレルギー性疾患などといった重大な病気を引き起こしてしまうので注意が必要です。
「冷え」と「冷え性」
では、「冷え」と「冷え性」はどのような違いでしょうか。
先ほどもご紹介したように、「冷え性」は慢性的に身体が冷えて、それに伴うかゆみや痛みなど、身体的な不調が出るものを指します。
対して「冷え」は、寒さなどで「一時的な」身体の冷えを感じるだけのもので、普段生活していく上では影響がない方がほとんどです。
冷え性の原因は??
日常生活にも支障をきたすことのある冷え性ですが、そもそもなぜ冷え性になってしまうのでしょうか。
実はその原因ははっきりとはわかっておらず、「冷え性」という名前の疾患自体も東洋医学の考え方によるもので、西洋医学でははっきりとした定義はされていません。
しかし、考えられる原因はいくつかあげられています。
➀遺伝的な冷え性
家族で冷え性という方もいますが、それは遺伝によるものとも考えられます。
人間が進化していく過程で、飢餓に耐えうるためにエネルギー消費を少なくしていった結果、日常生活で冷え性になってしまう、という説があるからです。
代謝をあえて低下させる「倹約遺伝子」という機能のうちのある遺伝子が変異を起こした結果の副作用ではないかと考えられています。
➁自律神経のバランスの乱れ
自律神経とは、内臓や血管などの働きをコントロールし、体内の環境を整える神経です。
自律神経のおかげで、私たちは体温を一定に保つことが出来ます。
しかし自律神経が乱れてしまうと、体温調節が思うようにできなくなり、冷え性になりがちです。
➂血行不良
血液がどろどろになってしまうと、血行不良を招き、貧血や低血圧になってしまいます。
すると身体のすみずみまで熱が行きづらくなるので、末端冷え性などの症状が起こります。
➃筋肉量の低下
日常生活でも、私たちは筋肉運動によって熱を生み出したり、血流量を増やしたりしています。
しかし運動不足などで筋肉量が少なくなると、身体が生み出す熱量が少なくなるので、冷えに悩まされてしまうのです。
男性に比べて女性の方が冷え性に悩まされる方が多いのも、この筋肉量の差が原因と考えられています。
⑤女性ホルモンの乱れ
女性ホルモンは女性の身体や心をコントロールする働きがあります。
女性ホルモンの分泌が乱れてしまうと、血行不良になり、冷えやすくなります。
⓺生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れも冷え性の原因と考えられています。
例えば、朝食を抜いたり、睡眠不足や運動不足になったり、偏った食事をしていると、栄養失調や血行不良を招き、冷え症になってしまいます。
逆に言えば、生活習慣の乱れを直せば、冷え症の予防にもつながるということです。
冷え性には水がいいワケ
正しい生活習慣を送ることも大切ですが、実は「水」も大きな効果を発揮します。
なぜ、水を適度に飲むと冷え性に効果的なのでしょうか。
➀血液の流れが良くなる
私たちの血液は約90%は水分で出来ています。
水分摂取を怠ると、血液中の水分量が低下し、血液の濃度が上がってしまいドロドロの状態になります。
すると熱がうまく回らなくなり、冷え症の原因になってしまいます。
ですので、水を飲むことで血液がスムーズに流れるようになり、冷えを防ぐことが出来ます。
➁熱生産力がUP!!
体温より低い水を飲んだら冷えるのでは、と思ってしまいますが、実は逆なんです。
確かに常温の水でも体温より低いですが、水を飲むと身体は冷えないように自然と熱生産量を増やし、身体が温まるのです。
あるデータでは、水を飲むだけで交感神経が刺激されて、基礎代謝が30%UPするという結果も報告されています。
基礎代謝があがると、脂肪分解なども促進されるので、ダイエット効果も期待できるんですね。
➂血管のしなやかに保つ
ミネラルウォーターに含まれるミネラルなどには、血管をしなやかに保持して血液の流れをスムーズにする効果があります。
また、老廃物を排出する効果もあるため、冷えはもちろんのこと、血行不良で起こるむくみなどの改善にも効果が期待出来ます。
冷え性に効果的な水の飲み方!
水を飲むことで冷え性予防により効果を発揮するためには、よりよい水の飲み方があるんです。
「常温以上」の水を飲む
水が身体を冷やさないというのは先ほどご紹介しましたが、キンキンに冷えた水を飲むのはNGです。
常温以上の水を飲んで、身体に負荷がかからないほどの熱生産をしてもらいましょう。
一度に多量に飲みすぎない
水はこまめに摂取することが大切です。
いくら水がいいからといって、一度に大量に水を飲むとうまく水が排出されず、かえって冷え性を引き起こしてしまうのです。
水を飲むタイミングとしては、
・起床時
・食事の時
・仕事中
・入浴の前後
・就寝前
を心がけましょう。
ポイントは、「起きている間に」「のどが渇く前にこまめに」飲むことです。
アルコールやカフェインを水とみなさない
お酒やコーヒーなどは、アルコールやカフェインの働きで、飲めば飲むほどその排出のために多くの水分を身体から逃がしてしまいます。
かえって水分不足の状態になってしまうので、お酒やコーヒーなどを飲むときは並行して水分摂取も欠かせません。
炭酸水も効果的??
炭酸水は冷えだけでなく、美容やダイエット、ミネラル補給、疲労回復などにも効果的です。
水と二酸化炭素を一緒に体内に取り込むと、体内の二酸化炭素濃度が高くなります。
すると身体は酸素濃度を高めようとして、血液の流れを活発にします。
全身に血がめぐるので、冷え症や疲労回復、美容などにも効果的なのです。
この働きに、水と二酸化炭素がうまく混ざっている炭酸水が冷え性に適しています。
まとめ
いかがでしたか?
たかが冷え性と放っておくと、様々な症状を引き起こしてしまいます。
また、低血圧や甲状腺機能低下症など、冷え症と似た症状の疾患もあるので、少しでも不安に感じられたら専門医の診断を受けることも大切です。
ですが、自分で解決できる範囲ならなんとかしたいもの。
正しい生活習慣と適度な水分補給で、今年は冷え性知らずの冬を過ごしてくださいね。
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