ニキビは、毛穴に皮脂が詰まることによって発生し、そこにアクネ菌などの菌が増殖します。皮膚は、炎症を起こして周りの皮膚組織の破壊することでニキビの広がりを防ごうとしますが、この破壊によって、皮膚を治す役割がある真皮が傷つけられてしまうと、ニキビ跡のクレーターができてしまいます。これをどうやって治せばよいでしょうか?
ニキビ跡をクレーターにしないためにできること
前述したとおり、ニキビ跡のクレーターとは、ニキビが広がらないようにするために起こる、皮膚の仕組みです。
なので、ニキビの炎症が悪化するほど、皮膚組織が破壊されます。
ニキビの炎症がひどくなる前に対処すれば、ある程度はよくなりますし、クレーターも残さずに済みます。
そのためにできることは、ニキビができても自分で潰さないこと、皮膚科の医師の処方で専門的な薬や抗生物質をもらうこと、です。
皮膚科医のもとでできる治療法として、以下のような方法があります。
- ケミカルピーリング
- フラクセルレーザー(レーザーで皮膚組織を再生)
- フォトフェイシャル(皮膚組織の活性化によってコラーゲンの生成を促進)
- FGF治療(肌のへこんだニキビ跡の部分に注射し細胞を増殖。保険が効かない)
- 培養表皮移植
病院によって、できることが異なりますので、医師と相談して治すようにしましょう。
クレーターを病院に行かずに治す方法はないの?
病院でニキビ跡を治すのは手っ取り早いですが、お金と時間がかかってしまいます。病院に行かなくて済むなら、行きたくない方は少なくないでしょう。
病院の治療法ほど、しっかり効く方法ではありませんが、手軽に自分で実践できることを紹介します。
- しっかり保湿する(角質層が柔らかくなりクレーターが消えやすくなります)
- ビタミンCをたくさんとる(皮膚組織の回復機能を促進します)
- ヒアルロン酸やコラーゲンを摂る(肌の乾燥を防いでくれます)
- ストレスをため過ぎず、喫煙をやめ、生活習慣を見直す(意外とストレスや生活習慣がニキビ跡を残りやすくしているものです)
- ピーリング効果のある石けんを使用(浅いクレーターならこれで治すことができる場合があります)
ニキビ跡のクレーターに効くとされる塗り薬
あまり一般的には知られていませんが、ニキビ跡のクレーターに効くとされる塗り薬も存在します。
1.肌のターンオーバーが促進される「トレチノイン」
¥7,230
ビタミンA誘導体の1種。肌のターンオーバーを促進してくれ、肌の入れ替わりを助けてくれます。シミやそばかすの原因であるメラニンを排出する機能もあります。
ただし、治療開始3日後から赤みや乾燥、ヒリつきが出てくるので、独断で使用しないようにしましょう。
2.軽い症状には効果抜群! 「ケロコート」
¥3,240
シリコンジェルともいわれています。火傷の後を治すためにも使われます。透明のシリコン層がニキビ跡の凹凸を滑らかにしてくれます。
効果が表れるまでは比較的時間がかかることに注意し、医師と相談しながら用法・用量をよく守って使用しましょう。
これらは、あくまでも軽い症状に効くとされています。深いクレーターを治す場合はまた別の治療法が必要になる可能性が高いです。
以上のことをまとめると、
- ニキビ跡が残らないようにニキビの段階で自分で潰さない
- ニキビの症状が浅いうちに皮膚科医と相談して治す
- しっかり保湿して治りやすい肌環境を整える
- ストレスをため過ぎず、生活習慣を見直す
- ピーリング効果のある石けんを使用してターンオーバーを促進
- 塗り薬の使用を考えておく
これらの対策が効果的であるといえます。
いずれにせよ、ニキビの症状が軽いうちから対処することが、ニキビ跡をクレーターとして残さないためのカギです。
クレーターが深くなればなるほど、治すことが困難になります。1番の近道は、ニキビを作らないことです。
ニキビを作らせないためにも、日ごろの生活習慣や行動、食事から意識していきましょう。