【ホフマンエステーツ(米イリノイ州)20日=高木恵】真央のラストダンスへの「カウントダウン」がスタートする。フィギュアスケートの今季グランプリ(GP)シリーズ第1戦・スケートアメリカ開幕前日の20日、浅田真央(26)=中京大=は会場で練習を行い「あと2年しかない選手生活」と2018年平昌五輪を集大成とすることをあらためて明言。今季は左膝の故障もあり、調整が遅れているが、2年後へ“真央ペース”で加速させていく。女子ショートプログラム(SP)は現地時間21日に行われる。
平昌五輪のプレシーズン本格開幕を前に、真央は透明感のある声に決意を込めた。
「もうあと2年しかない選手生活。自分の目指す演技をして、結果がついてくればうれしい。(平昌五輪まで)カウントダウンであと2年、1年ってなってくるし、去年以上にどんどんやる気が出てくると思うし、今年も全力を出して、来年もさらに加速していけたらいい」
力みのない自然体の笑顔で、18年2月までの道のりを見据えた。
今の自分にできることを大切にしながら、ゴールへの階段を上っていく。「スピンやステップで(最高難度の)レベル4を全部取ること」が今大会の課題。今季初戦のフィンランディア杯では跳ばなかったフリップ―ループの連続3回転をフリーに組み込み、難易度を上げる。引き続き回避する3回転半ジャンプ(トリプルアクセル)については「全日本はすごく重要になってくると思うので、全日本ではやると思う」。世界選手権の選考会を兼ねる12月の全日本選手権(22日~、大阪)までに大技を仕上げるプランだ。
フィンランディア杯後に、昨シーズン終盤に発症した左膝痛を抱えたまま新シーズンを迎えていたことが判明。「去年からずっと膝にちょっとトラブルがあるので、調子を見ながらやっている」ことを明かした。「年齢が重なってくると、むやみやたらに練習はしない方がいいと思うので。膝のことだけじゃなくて、自分の年齢に合う練習をしている」。はやる気持ちを抑え、26歳は自分の体と向き合いながら日々を過ごしている。
新しいシーズンを迎えるたびに磨かれていく表現力は、今の真央の大きな武器だ。「アクセルだけでは今はないと思うので。自分が今やるべきことをやっていけたらいいかなと思う」。自分を信じ、3度目の五輪へのカウントダウンを歩んでいく。
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