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【プロ野球】

大谷が侍1号 右中間へ特大の一撃

2016年11月13日 紙面から

日本−オランダ 10回裏タイブレーク1死満塁、大野のサヨナラ打でベンチを飛び出し、鈴木(51)とタッチを交わす大谷(中央)ら日本ナイン(北田美和子撮影)=東京ドームで

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◇強化試合第3戦 日本9−8オランダ

 大谷翔平選手(22)が日本代表「侍ジャパン」の打線の中心で躍動した。12日に行われた強化試合のオランダ戦(東京ドーム)に「6番・DH」で先発出場。1−5の5回、先頭で右中間席へ特大の「侍ジャパン」初本塁打を放った。8回にも左翼フェンス際への二塁打を放ち、2試合連続のマルチ安打。試合はタイブレークによる延長戦にもつれ込み、10回に大野奨太捕手(29)のサヨナラ打で9−8と辛勝した。

    ◇

日本がサヨナラ勝ちした。7−8の9回2死から連続失策で追い付き、タイブレークの延長10回1死満塁から大野の右前打で勝負を決めた。投手陣は7−5の9回に大瀬良が3失点で逆転を許すなど、計8失点と不安定だった。

    ◇

 まさに一刀両断だ。大谷が豪快な1発でオランダを震え上がらせた。4点を追う5回。先頭でメジャー通算53勝右腕・ジャージェンスの内角真っすぐを振り抜いた。そのバットに弾かれた驚弾は右翼席上段へ。日本の至宝が国際試合初アーチをマークした。

 「ビハインドだったので、ひっくり返すきっかけになればと思っていた。ボールが動いていたのでしっかりミートすることを考えていた」。そんな特大アーチが打線爆発の呼び水となった。その後に迎えた2死満塁の絶好機で坂本が走者一掃の二塁打。4番・中田、続く筒香の連続適時打も飛び出し、この回だけで一挙6点を奪った。

 5番・筒香の後ろ。それを4試合の強化試合で見極めることは、小久保ジャパンにとって最重要課題の1つでもあった。初戦は内川、2戦目は坂本。この日のスタメンにはDH・大谷の名前が書き込まれた。前夜のメキシコ戦は「3番・DH」で猛ハッスル。2安打、2四球で4度出塁。1盗塁も記録した俊足で3度ホームに生還した。初戦で機能しなかった打線をよみがえらせたのは、間違いなく大谷だった。

 延長10回のタイブレーク。「(その回から登板した)岡田さんが素晴らしいピッチングで抑えてくれた」と脱帽した直後、先頭で三ゴロに倒れた。「ゲッツーは最悪」。一塁へ猛ダッシュしたが惜しくもアウトになった。それでも、二刀流のバットはさび知らず−。投手起用がメインになる本戦を前に、非凡な打撃センスで存在感を見せつけている。 

  (小林良二)

 

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