欧州でも既存政治批判する政党が勢力増す可能性

欧州でも既存政治批判する政党が勢力増す可能性
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アメリカ大統領選挙で既存の政治を強く批判するトランプ氏が勝利したことで、ヨーロッパでも、主張や政治手法が似た政党が勢力を増す可能性が指摘されています。
こうした政党の1つ、イタリアの「五つ星運動」が10日、来月行われる憲法改正をめぐる国民投票を否決することで政治の変革に結びつけようと呼びかける全国ツアーを始めました。
「五つ星運動」は、通貨ユーロからの離脱や経済のグローバル化への反対などを主張する新興政党で、全国ツアーの出発式で政党幹部が「今は国民不在の政治が行われている」などと変革を訴えると、支持者からは大きな歓声が上がっていました。
支持者の1人は「アメリカで起こったことは、革命というより政治家の考えを変えるもので、イタリアにも影響を及ぼすだろう」などと話していました。
今回の憲法改正は議員定数の削減など議会上院を改革するもので、レンツィ首相は一時、否決されれば退陣すると発言していただけに、野党勢力は反対票を集めて首相に退陣を迫る構えです。
アメリカ大統領選挙で既存の政治に置き去りにされたと感じる有権者の不満を集めたトランプ氏が勝利したことで、ヨーロッパでも、主張や政治手法が似た政党が勢力を増す可能性が指摘されていて、来年フランスやドイツで行われる大統領選挙や議会選挙への影響も注目されています。