シリア アレッポ東部 国連の備蓄食糧が底をつく
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内戦が続くシリア最大の激戦地のアレッポ東部で、国連は配給していた食糧が底をついたことを明らかにし、住民の飢餓を防ぐため、半年間途絶えている食糧の運び入れの再開に協力するよう、戦闘を続けるすべての勢力に呼びかけました。
激戦地となっているアレッポの東部では、ことし5月以降、アサド政権側に包囲されている25万人以上の住民のもとに、食糧などの支援物資を運び入れることができず、国連は地区内にわずかに備蓄していた食糧を少しずつ配給して住民を支えていました。
しかし、国連のシリア問題の担当者は10日、スイスのジュネーブで会見を開き、今週、配給していた食糧が底をついたことを明らかにしました。
国連の報告書によりますと、アレッポ東部では食糧の不足が深刻化していて、母親たちは限られた食べ物を子どもに与えるために、みずからは腹を縄でしばったり、水を飲んだりして飢えをしのいでいるということです。
国連の担当者は「冬に入り、大規模な飢餓が起こる恐れがあるが、まだ防ぐことができると信じている」と述べて、戦闘を続けるすべての勢力に対し、半年間途絶えている食糧の運び入れの再開に協力するよう呼びかけました。
しかし、国連のシリア問題の担当者は10日、スイスのジュネーブで会見を開き、今週、配給していた食糧が底をついたことを明らかにしました。
国連の報告書によりますと、アレッポ東部では食糧の不足が深刻化していて、母親たちは限られた食べ物を子どもに与えるために、みずからは腹を縄でしばったり、水を飲んだりして飢えをしのいでいるということです。
国連の担当者は「冬に入り、大規模な飢餓が起こる恐れがあるが、まだ防ぐことができると信じている」と述べて、戦闘を続けるすべての勢力に対し、半年間途絶えている食糧の運び入れの再開に協力するよう呼びかけました。
ロシアは攻撃停止を拒否
国連はシリアのアレッポ東部に食糧を運び入れるため、アサド政権を支援するロシアに対して、攻撃の停止を延長するよう繰り返し要請していますが、ロシア側は拒否しています。
その理由について、ロシア国防省の報道官は「攻撃の停止を延長しても、一般市民を助けるのではなく、テロリストが戦闘力を回復するだけだ」とする声明を発表し、むしろ内戦を長引かせかねないとする見方を示しています。
一方、ロシア国防省は、アサド政権側が掌握するアレッポ南西部で、反政府勢力が市民に化学兵器を使用した証拠を得たと発表し、シリアの化学兵器の廃棄に向けた活動を続けているOPCW=化学兵器禁止機関に、専門家を現地に派遣して調査するよう求めました。
その理由について、ロシア国防省の報道官は「攻撃の停止を延長しても、一般市民を助けるのではなく、テロリストが戦闘力を回復するだけだ」とする声明を発表し、むしろ内戦を長引かせかねないとする見方を示しています。
一方、ロシア国防省は、アサド政権側が掌握するアレッポ南西部で、反政府勢力が市民に化学兵器を使用した証拠を得たと発表し、シリアの化学兵器の廃棄に向けた活動を続けているOPCW=化学兵器禁止機関に、専門家を現地に派遣して調査するよう求めました。