来月はクリスマスだ。
僕は、友達も恋人もおらず家族とも不仲なので一人寂しく空しくクリスマスを過ごすことになりそうだ。
普通の恵まれた健常者は、友達や家族とクリスマスパーティーをしたり、恋人と時間を過ごしたりセックスしたりセックスしたりセックスしたりするのだろう。
クリスマスを誰かと過ごしたことがないし、サンタさんからプレゼントを貰ったこともない。
クリスマスケーキや七面鳥を食べたことがないし、シャンパンを飲んだことがないし、クラッカーもやったことない。
クリスマスイルミネーションで彩られた街を、カップルや仲のよさそうな家族たちが思い思いに楽しんでいた。
「ちゃんといい子にしてたし、今年はサンタさん来てくれるかな」と淡い期待を抱きながら、その様を一時間くらい、ぼーっと眺めていた。
悪い子にはサンタは来ないと聞いていたから、クリスマスの一週間前くらいから家の手伝いをしたり、虐めてくるクラスメイトに優しくしたりして出来るだけいい子でいようと努めた。
自分が、普通じゃない肌を持ってるキモくて悪い子だからサンタが来ないんだと思った。
変わったね。主に悪いほうに。