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【プロ野球】

小久保ジャパン7失点黒星 筒香は2打点

2016年11月11日 紙面から

5回裏2死一塁、中越えに同点二塁打を放つ筒香=東京ドームで(北田美和子撮影)

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◇侍ジャパン・強化試合メキシコ戦 メキシコ7−3日本

 来年3月に第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を控える野球日本代表「侍ジャパン」が10日、東京ドームでの強化試合第1戦でメキシコと対戦。3−7で敗れた。中日・岡田俊哉投手(24)は9回1死満塁で5番手として登板。併殺打に打ち取った。打線はDeNA・筒香嘉智外野手(24)が押し出し四球に適時二塁打と2打点の活躍。日本ハムの大谷翔平投手(22)は8回に代打で登場も三振に倒れた。日本は11日にメキシコとの第2戦があり、12、13日にはオランダと対戦する。

 あと数センチで逆転弾だった。1点を追う5回2死一塁で筒香が適時二塁打。「ランナーがいたので(守備の)間を抜くような強い打球を打ちにいった」。1ボールから134キロの真っすぐを振り抜き、「間」ではなく、中堅手の頭を越した。

 ファンの大歓声を受けた打球は惜しくもフェンスの最上部に当たり、跳ね返った。自分でも柵越えを確信したかのようにゆっくりと走り出していただけに、「ちょっと(バットの)先でしたね」と苦笑いした。

 チームにとって、遅すぎる初安打だった。メキシコ投手陣のボールは「日本に比べて、よく動くなと感じた」。打ちあぐねる仲間をよそに、昨オフにドミニカ共和国のウインターリーグで武者修行した「ハマの大砲」は一切苦にしなかった。

 昨秋の国際大会「プレミア12」では決勝トーナメントの3試合で4番を張り、この日は5番に入った。小久保監督は「もちろん4番候補」と認めた上で、「筒香の後が大事。今日はミートのうまい内川を入れた」と説明。長打力を備えるばかりか、打率も高く、選球眼も良い。打線のど真ん中に置かれなくても、構成する上で重要な鍵を握る存在だ。

 実際この日も1回1死満塁から冷静に押し出し四球を選び、先制点をもたらした。3回2死一、二塁でも四球。8回は厳しい判定で見逃し三振に倒れたが、「久しぶりの実戦で思ったよりボールは見えている」と手応えをつかんだ。

 思いがけない敗戦スタートにも「来年のWBC本戦に向けた試合。残り3試合、勝利に貢献できるように頑張りたい」と前を向いた。侍ジャパンには、なんとも頼もしい24歳がいる。 (小林孝一郎)

 

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