新たに富山市議になった上野ほたる氏(公式サイトより) |
■消された活動実績
公式サイトによると、上野氏は「介護施設に事務職として勤務」する32歳。〈食や健康に関するセミナーの主催等、ママ向けの発信も行う〉と書かれていますが、具体的な活動内容は記載されていません。
一方、Twitterなどでは、上野氏が「ワクチン問題」についてのセミナーを開催したり、ワクチンに批判的な医師やホメオパシー団体関係者の講演会を主催するといった活動をしてきた事実が指摘されていました。
たとえば、上野氏のFacebookでは2014年11月3日に「ワクチンのお話しとアロババスを開催しました」と題する自身のブログ投稿を紹介しています。11月1日にワクチンに関するイベントを開催したようですが、リンク先のブログ投稿は削除され〈この記事は削除されているか、または未来記事設定(現日時以降の公開)された記事のため表示できません。〉と表示されます。上野氏が同年11月27日のFecebook投稿で紹介した自身のブログの「ワクチンとアロマバスのお話会」告知投稿も、同様に削除されています。
■ただの砂糖玉を高額で売る
ホメオパシーとは、病気の原因になる(とホメオパシーにおいて考えられている)物質を分子が1つも残らないほどにまで希釈、振とうを繰り返し、それを飲むことで症状が緩和されるとする民間療法。日本では希釈した液体を染み込ませた砂糖玉(レメディ)の形で販売していることで知られていますが、科学的根拠も効果もないとして「疑似科学」と呼ばれるものの一つです。疑似科学を用いて医療まがいのことを行っているという意味で、本紙では「疑似医療」とも呼んでいます。
| 放射能入りレメディ |
放射能入り(たぶん入ってないけど)の砂糖玉は、30粒入り1瓶が400~800円と一見、リーズナブル。しかし1kgあたりに換算すると約30万円から約55万円と極めて高額な砂糖です(本紙ホメオパシー団体が“癒しフェア”で堂々と脱法行為参照)。
■上野議員とホメオパシー
上野氏のイベント告知などが行われていたと思われるブログ「leafのひとりごと」では、「イベントプロデュース」タグの投稿全てが削除されていますが、一部はキャッシュが残っていました。2014年12月1日の投稿で、「12/20【ワクチンのお話会】本日より募集開始です」と第するもの。このイベントの講師として上野氏のプロフィールが掲載されており、こう書かれています。
〈10月には元看護師で全国各地で満席セミナー続出の人気講師こじまりえさんのもとワクチンセミナー講師養成講座を受講し、ワクチンについて知りたい方へとお話会を開催している〉
「こじまりえさん」とは、ホメオパシーセンター新潟上越の代表者・小島利恵氏。「ワクチンセミナー講師養成講座」とは、ホメオパシーセンター新潟上越の「ワクチンセミナー」を受講済みの人を対象としたもので、受講料は129,600円(税込)。
こうした事実は、小島利恵氏の2015年5月7日付ブログ投稿に記載されており、ここには上野氏「ワクチンセミナー講師養成講座」を受講したのが2014年であることも記載されています。受講者への特典として〈ご自身の意思でワクチンセミナーが開催できるようになり、私どももともに応援(集客、告知)をいたします〉と記載されていることから、上野氏がこれ以降に開催してきたワクチン関連のセミナーは、ホメオパシーセンター新潟上越認定の講師活動のようです。
全国のホメオパシーセンターを統括する母体の「日本ホメオパシー医学協会」は、インターネット上の『ホメオパシー新聞』で、ワクチンやワクチンを推進する人々を非難する情報発信を繰り返し行なっています。このことから、上野氏が主催する「ホメオパシーセンター」認定のワクチンセミナーも、同じ思想に基づいたものと考えられます。
■6年前に物議をかもしたあの団体
ホメオパシーは西洋医学に否定的であることから、信奉者が自分の子供に必要な治療や投薬を行わないことで死に至った事例もあります。2010年に、山口県でホメオパシー信奉者の助産師が乳児にビタミンK2シロップを投与せず死亡させたとして遺族から訴訟を起こされ、日本学術会議が「この主張には科学的な根拠がなく、荒唐無稽としか言いようがありません」などとする声明を発表する騒ぎに発展しました。
当時は特に朝日新聞が力を入れてこの問題を繰り返し報道し、日本学術会議だけではなく日本医師会、日本医学会、日本助産師会、日本薬剤師会といった医療関係団体が軒並みホメオパシー否定の声明を出しています。裁判は和解で終了したようです。
日本には複数のホメオパシー団体がありますが、この問題を起こした助産師が所属していたホメオパシー団体が日本ホメオパシー医学協会。上野氏が関わっているのは、まさにこの団体です。
上野氏は、ホメオパシーセンター新潟上越の小島利恵代表を招いての講演会なども主催し、自身のブログ「ナチュラルお手当てアロマサロン le pepinラペパン 北陸・富山・アトピーとときどきバイク」で告知や報告を行ってきました。しかし、たとえば2014年5月31日付のブログ記事や2015年12月1日付のブログ記事のように、一部は削除されています。ここで紹介されている小島利恵氏の講演会は、「各6,480円 全コース受講 32,400円」という、けっこうなお値段。
| メタトロン(小島利恵氏のブログより) |
メタトロンとは、「波動医学測定器」なるよくわからない機械で、小島利恵氏のブログでは、「エントロピー測定装置」「細胞の声を聞いてみよう!!!」という、さらによくわからない説明がなされています。これを使ってホメオパシーの「キットの中のあなたに合うレメディ選択」もできるのだそうです。
上野氏が深く関わっているのは、こういうよくわからない世界です。
■いま上越・北陸が熱い!
上野氏は、2014年に内海聡医師らの講演会に行っています。内海氏はホメオパシーについては擁護的で、ワクチンには否定的。疑似科学を信奉する医師として有名人で、2015年には障害を持つ子供が生まれるのは親の責任だとして「一生かけて反省しなければなりません」などとFacebookで発言し、炎上。今夏の参院選に立候補した三宅洋平氏(東京選挙区)が、当時これを擁護したとして批判されました。
上野氏は、この内海氏の講演会のリポートをブログに掲載していましたが、これも現在では削除されています(上野氏のFacebook参照)。
上野氏が立候補した今回の富山市議補選にも、ホメオパシーや反ワクチン活動の人脈が深く関わっているようです。上野氏の後援会事務局長の油谷典子氏は今年9月、「自然派医師」本間真二郎氏のワクチンをテーマとした後援会にスタッフとして関わっています。油谷氏は講演会の報告を記載した自身のブログに、〈先ずは、打たない打たせない選択肢を選んだ自分を褒めてあげてください〉と、ワクチンを否定する言葉を記しています。
同ブログ記事に掲載されている写真に上野氏も写っていることから、上野氏自身もこの講演会に関わっていたと見られます。
小島利恵氏と上野蛍氏(小島利恵氏のブログより) |
また夏の参院選で小島氏は、森裕子氏(生活の党=新潟選挙区=当選)や三宅洋平氏(無所属=東京選挙区=落選)を応援。森裕子氏は、科学的根拠がないと批判されている「ナノ純銀除染」なる放射性物質除染法を国会で提唱したこともある議員。三宅洋平氏は前述の通り、内海聡医師が炎上した際に擁護したり、ホメオパシーなどを推奨する発言をするなどして物議を醸した人物です。
本紙が繰り返し報じてきたとおり今年の夏の参院選石川選挙区では、野党各党や市民連合・SEALDsなどの市民団体がこぞって浄土真宗親鸞会信者の柴田未来氏を推薦・支援。柴田氏は落選したものの、その後も加賀九条の会など市民団体の主催で講演会を行うなど、政治活動を続けています。また新潟県知事選で当選した米山氏は、本紙既報の通りカルト教団「泰道」の後継団体の代理人弁護士を務めていた人物でもあります。
今回、ホメオパシー系の反ワクチン活動家が富山市議に当選し、さらに新潟を拠点に政治活動を行うホメオパシー人脈が明らかになったことで、上越・北陸の政界をめぐるカルト・疑似科学事情が、がぜん熱くなってきました。
「上野蛍氏は、せっかく疑似科学・疑似医療に染まっているのに、その思想や活動実績を主張せずむしろ隠蔽してる。世の中的にまずいと理解しているからこそ隠蔽するのだろうから、これは有権者への裏切りであり民主主義への挑戦と言わざるをえない。砂糖玉愛好者にだって選挙に出る権利くらいあるが、活動実績を隠蔽して選挙に出る人間が議員になったら、どんな不正をするかわからない。政活費で砂糖玉を購入したりしないか、監視が必要だろう」
■上野氏は取材を無視、ブログをまるごと削除
本紙の取材に対しては、一切回答がありません。
上野氏が取材に答えないため、上野氏の見解を富山市の有権者の皆さんにお届けすることができません。上野氏の見解を聞きたい方は、上野氏に直接問い合わせてください。
立候補の際に富山市に届け出た上野ほたる事務所の電話番号は 070-5635-3677 です。
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