ハリルジャパンは11日の国際親善試合オマーン戦と15日のワールドカップ(W杯)アジア最終予選サウジアラビア戦に向けて真冬の冷え込みを見せるなかでトレーニングを行っているが、選手が疲労回復のために氷風呂に浸かったことで体調を崩すという凡ミスを犯していたことが明らかになった。
ハリルジャパン最新招集&予備登録メンバー計89人「推定市場価格ランキング」
今回の茨城県内での強化合宿で、香川は打撲を抱えて別メニュー調整を続けている。「もしダメなら、リスクを取りたくない」と語るハリル監督だが、疲労回復策が完全に裏目に出ていることを告白した。
「(記者会見の)最初に問題があると言ったのは香川のことか。他にもあるのか」との質問を受けた指揮官は、残念な現実を明らかにした。
「他の問題もあります。少し体調が悪い選手がいるというところです。その体調がどれくらいまで良くなるのか。気候が突然、寒くなっている感じなので、トレーニングの後にアイスバスをして疲労回復に努めるのだが、それによって寒くなりすぎてしまうこともある。あまり詳細に踏み込みたくはない。全員がサウジアラビア戦に良い状態で臨んでほしい」
一気に冬の冷え込みを見せる日本で、練習後に氷風呂に入った選手が体調不良を訴えているという。詳細は不明だが、この日の練習ではインテルDF長友佑都が練習を欠席していた。グループBの首位サウジアラビアとの決戦に向けた調整としては明らかに凡ミスと言えるだろう。
「その目的は間違ってはいけない。もちろん明日も勝つためにプレーするが、目的は次のサウジアラビア戦。本当に簡単ではないし、全員が必要。フィジカルもメンタルもトップの状態になっておかなくてはいけない。勝つために。今シーズン最後の試合でもありますし、この時期は困難なことがあるが、前回の合宿も全員が高い状態になかったのが問題だった。そのために2、3人多く合宿に呼んでいる」
前回の代表合宿でもコンディション不良の選手が多かったと指摘。そもそも現在の代表チームでは、ACミランFW本田圭佑、ドルトムントMF香川真司、長友、セビージャMF清武弘嗣、サウサンプトン吉田麻也ら主力は、今季の各クラブでベンチ要員かカップ戦要員と思うように出場機会を手にできていない。多くの選手が試合勘に問題を抱える状況で、氷風呂による体調不良者も出てしまった。
「若い選手にも雰囲気を感じてほしい。いつも、問題は少しある。今の時期は本当に難しい時期なんだという感じですね。9月、10月、11月というのはグループが本当に難しい状況を抱えていると改めて感じる。ただ、気持ちも頭も下げる必要はない。選手には本当に強い気持ちを持って、今年最後の試合に臨もうと伝えるつもりです」
苦しいチーム状況を前に、指揮官も最後には精神論をぶち上げて選手に奮起を促していた。
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
読み込み中…