JR西日本が今秋、22年ぶりに企業CMを作った。2005年の宝塚線(福知山線)脱線事故で自粛した時期もあったが、来年に発足30周年を迎えるのを前に制作。大阪府内の沿線の風景が登場し、「どこで撮影したのか」との問い合わせも多いという。

 30秒のCMは、財津和夫さん作曲の「切手のないおくりもの」を背景に、朝のシーンから始まる。大阪府島本町の田園風景や同府柏原市の踏切、夜の保線作業の様子が流れ、「一人ひとりの思いを、届けたい。」とのメッセージとともに、始発電車が車両基地を出発するシーンで終わる。

 JR西は国鉄の分割民営化で1987年に発足後、94年まではほぼ毎年、企業CMを制作。その後は鉄道旅行のPRや転落事故防止キャンペーンなどのCMは作っていたが、企業のイメージCMはなかった。9月下旬から始まったテレビ放送は11日まで。それ以降も駅やインターネットで見られる。