ジャカルタ=古谷祐伸
2016年11月10日22時27分
国際刑事警察機構(ICPO、インターポール)は10日、インドネシア・バリ島で閉幕した年次総会で、中国公安省の孟宏偉次官を新総裁に選んだ。任期はこの日から4年間。中国人がトップに就くのは、同国の1984年の加盟以来初めて。来年の総会も中国で開かれる。孟氏は「世界的な治安は今、第2次世界大戦以来もっとも深刻。国際的な警察協力へ貢献を続けつつ、現状に合わせて刷新もすべきだ」と述べた。
一方で、国際人権団体からは「中国は自国の国外逃亡犯の逮捕のためにICPOを使おうとしてきた経緯がある」として、懸念が出ている。今回の総会では非加盟の台湾がオブザーバー参加を認められず、中国の圧力を指摘する声もある。(ジャカルタ=古谷祐伸)
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朝日新聞国際報道部