楽天 ネット通販苦戦で営業利益前年比9.3%減少

楽天 ネット通販苦戦で営業利益前年比9.3%減少
IT大手の楽天のことし1月から9月までの決算は、競争が激化している国内のネット通販事業で販売促進の費用が膨らんだことから、本業のもうけを示す営業利益が前の年と比べて9.3%減少しました。
楽天は10日、ことし1月から9月まで9か月間のグループ全体の決算を発表しました。それによりますと、売り上げは、金融事業が好調だったほか、おととし、サービスを開始した格安スマホの契約者数が伸びたことから、5593億円と去年の同じ時期より8.7%増加しました。一方、本業のもうけを示す営業利益は、主力のネット通販事業で、利用の多い客にポイントを多くつけるなどの販売促進策の費用が膨らんだことから、752億円と去年の同じ時期より9.3%減少しました。

楽天の成長を支える柱だった国内でのネット通販事業は、アマゾンやヤフーなどとの競争が激しさを増す中、ことしに入って、利益が去年を下回っていて、カードや携帯電話などグループのサービスを多く使っている会員を優遇する戦略を展開しています。

記者会見で山田善久副社長は「国内のネット通販は新規のユーザーの獲得に注力している我慢の時期で、これから上向きにしていきたい」と述べました。