先日亡くなった平尾誠二さんを追悼し、彼の背番号「12」を喪章としてプレーする日本の選手たち=東京・秩父宮ラグビー場で2016年11月5日、武市公孝撮影
東京・秩父宮ラグビー場で5日に行われたラグビーのテストマッチ、日本代表-アルゼンチン代表戦では、日本の主将や監督を務め先月20日に53歳で亡くなった、平尾誠二さんの追悼行事が営まれた。
試合開始直前、会場の大型ビジョンに平尾さんのラグビー人生を振り返る映像が映し出された。華麗にピッチを駆ける在りし日の平尾さんに思いを寄せ、会場全体で黙とうをささげた。場内の特設スペースには桜のエンブレムに「ありがとう平尾誠二」とあしらわれた白地の旗が用意され、ファンが功績をたたえる言葉などを次々に書き込んだ。
日本の選手たちは、平尾さんが代表主将当時に背負った「12」を喪章として左袖に付け、難敵に挑んだ。平尾さんが監督だった日本は1998年9月、同じ会場でアルゼンチンを降したが、今回は20-54で敗れ、その再現とはならなかった。
この日の試合で背番号12だった立川理道選手(クボタ)は「特別な意味合いの試合と思い、臨んだ」と語り、果敢な姿勢を見せ続けた。【谷口拓未】