神奈川県警
スマートフォン向け人気ゲームのデータを改ざんする不正プログラム「チートツール」を製造・販売し、ゲーム運営会社の業務を妨害したとして、神奈川県警サイバー犯罪対策課は10日、横浜市のソフト開発会社「インターナル」の代表者の男(40)ら3人について、組織犯罪処罰法違反(偽計業務妨害)容疑で逮捕状を取った。捜査関係者への取材で分かった。同課はイ社など関係先12カ所を家宅捜索している。同法の偽計業務妨害容疑が適用されるのは全国初という。
捜査関係者によると、ゲームは「パズル&ドラゴンズ」(パズドラ)で、ガンホー・オンライン・エンターテイメント社(東京)が運営している。
捜査関係者によると、イ社は2013年8月から約1年間、パズドラを有利に攻略できるようにする不正プログラム、チートツールの一種「ゴーストルーター」を製造・販売。運営会社はゲームのツール使用に課金しているが、チートツールの購入者は課金を免れており、県警は、イ社が組織的・継続的にガ社の業務を妨害したと判断し、刑法の偽計業務妨害罪より罰則が重い組織犯罪処罰法を適用したとみられる。
イ社を巡っては、電子書籍のコピー防止機能を回避するプログラムを作製したなどとして、京都府警が14年2月、著作権法違反(技術的保護手段を回避するプログラムの製造)などの容疑で代表者を逮捕した。【国本愛】