ただ今炎上中の「ネイティブ広告ハンドブック」についてのお話。
知らない人向けにご説明すると、元々はこんな経緯のお話でした。
くちきんがシェアしてた「ネイティブ広告ハンドブック2017」が取扱説明書レベルに読解大変で涙ですhttps://t.co/a1R7Y64Cv1 pic.twitter.com/7nTVNPqmVg
— 塩谷 舞(しおたん) (@ciotan) November 7, 2016
これが難解と言われてしまうとね。。。 https://t.co/9zhMN6vzY4
— 高広伯彦 Nori Takahiro (@mediologic) November 7, 2016
ライターの塩谷舞さんが、勉強のために「ネイティブ広告ハンドブック」を読みつつ「文章が取扱説明書レベルに難解だ~!」とtwitterで愚痴っていたら、ハンドブックの製作関係者の高広伯彦さんという方から「これすら読めないお前はクズだ!!!」的な反論がバシバシ寄せられてきて、ライターさん涙目、
WEB業界用語が分かっていないだけじゃないですかね?
一応、ライターの人らしいですが笑 https://t.co/x0Dy4nAQXD— kazukazu721 (@kazukazu721) November 7, 2016
@mediologic これがWEB用語がよく分からなくてならまだ分かりますが、読解力がないとなると確かにレベルが低すぎる気がしますね。
— kazukazu721 (@kazukazu721) November 7, 2016
しかしオッサンたちのあまりに上から目線&傲慢な態度に、WEBライター界隈もだんだんイラつきはじめ、ついには先ほどWEBライター界の最終兵器、よっぴーが批判記事を作成するというまで事態が拡大しました。
ネイティブ広告ハンドブックと広告業界の「蹴鞠おじさん」について
さてさて。
ここで皆さんが気になるのは、
「そのハンドブックってどんな感じのことが書かれていたの?」
「そもそも本当に読みにくかったの?それともライターなら読めて当然レベルの文書だったの?」
ってことではないかと思います。
それでは実際に、塩谷舞が難解と評していた「ネイティブ広告ハンドブック」の一部を抜粋してみましょう!果たしてどんな文章なのでしょうか?
Bネイティブ広告キャンペーンに関連する指標
これまで、ネイティブ広告のEngagement指標について語ってきたが、第I章、第II章でも指摘があるように、「ネイティブ広告」とは基本的には「コンテンツに誘導する広告枠」であるがゆえに、ネイティブ広告キャンペーン(ネイティブ広告とその先の誘導されたコンテンツを含んだ概念)全体としてどのような指標があるが認識しておくことも重要である。ネイティブ広告の指標と、その先のコンテンツの指標を組み合わせることによって、キャンペーンとして、態度需要を起こし得たかということを確認することができるようになるであろう。
<誘導先コンテンツのEngagement指標の例>
・PV数:コンテンツページの閲読数
・UU数:コンテンツページに訪れたユーザー数
・滞在時間:コンテンツページに滞在した時間
・離脱率:コンテンツページに来たユーザーがそのページから離脱した割合
・推移率:コンテンツページに来たユーザーがそのサイトの他のページに推移した割合
・閲読率:コンテンツがどれくらい読まれたかの指標
わかりづらっっ!
いや、びっくりしました。内容は大したこと書いてないのに、なぜこんなに文章が難解(というか読みづらい)んでしょうか。センテンスが長すぎるし、主節がどこだかわかりにいくい。悪文の見本といってもいいレベルの読みにくい文章です。塩谷さんが頭を抱えるのもよくわかる。
ということで、このクソ悪文を編集してもう少しマシな文章に直してみましょう。以下、わかり手編集verの「ネイティブ広告ハンドブック」です。
B「ネイティブ広告キャンペーン」の主な指標
これまでは、ネイティブ広告のエンゲージメント指標について語ってきました。
第1章、第2章でも指摘があるように、「ネイティブ広告」とは基本的には「コンテンツに誘導する広告」のことを指します。ゆえに、「ネイティブ広告」の指標だけを見ていては、誘導されたコンテンツを含む、全体の広告効果が掴みにくくなってしまいます。
そこで「ネイティブ広告」「誘導されたコンテンツ」、双方を含めた全体を「ネイティブ広告キャンペーン」として捉え、全体の指標を確認することが重要なのです。<誘導先コンテンツのEngagement指標の例>
・PV数:ページビュー。ページが読まれた回数
・UU数:ユニークユーザー。ページに訪れたユーザー数
・滞在時間:ページに滞在した時間
・離脱率:コンテンツページに来たユーザーがそのページから離脱した割合
・推移率:コンテンツページに来たユーザーがそのサイトの他のページに推移した割合
・閲読率:コンテンツがどれくらい読まれたかの指標
はい、多少読みやすくなりましたね。
なぜ上の文章が読みにくいのか、いくつか理由を挙げて説明しましょう。
【理由1】
ひとつのセンテンス(文)に情報を詰め込みすぎてる。
例えば以下の文章を見てください。
これまで、ネイティブ広告のEngagement指標について語ってきたが、第I章、第II章でも指摘があるように、「ネイティブ広告」とは基本的には「コンテンツに誘導する広告枠」であるがゆえに、ネイティブ広告キャンペーン(ネイティブ広告とその先の誘導されたコンテンツを含んだ概念)全体としてどのような指標があるが認識しておくことも重要である。
この文章には箇条書きにすると
1.これまでネイティブ広告のエンゲージメント指数について語ってきた
2.ネイティブ広告とは「コンテンツに誘導する広告枠」のことである
3.ネイティブ広告とその先の誘導されたコンテンツを含んだ概念を「ネイティブ広告キャンペーン」と呼ぶ
4.(行間)「ネイティブ広告」「誘導先コンテンツ」個々の指標にとらわれるべきではない
5.全体として、どのような指標があるか、確認しておくことが重要だ。
以上、5つもの情報が詰め込まれているんですね。これら多くの情報を「、」で繋いで、怒涛のように説明してしまうと、当然ユーザーは読みにくい。しかも「全体としての指標を確認すべきだ」ということは書いてありますが、「個々の指標ではなく」という点は書いておらず、行間から読み取ることしかできません。
次に、僕の書いた編集verを読んでみましょう。
①これまでは、ネイティブ広告のエンゲージメント指標について語ってきました。
②第1章、第2章でも指摘があるように、「ネイティブ広告」とは基本的には「コンテンツに誘導する広告」のことを指します。④ゆえに、「ネイティブ広告」の指標だけを見ていては、誘導されたコンテンツを含む、全体の広告効果が掴みにくくなってしまいます。
③そこで「ネイティブ広告」「誘導されたコンテンツ」、双方を含めた全体を「ネイティブ広告キャンペーン」として捉え、⑤全体の指標を確認することが重要なのです。
説明すべき5つの情報を、なるべくセンテンスを分けて説明するようになっています。
元の文章が元の文章ですから、がんばって編集してもまだ大分読みにくいんですが、まぁ少しはマシでしょう。このように、センテンスを分けて情報を小分けにして説明することが「わかりやすい文章」のコツなのです。
【理由2】
無駄な英語表記
なんですかEngagement指標って。Googleアナリティクスの日本語版でも「エンゲージメント」って出るんだから、それ使えばいいでしょ。無駄に英語にする意味がわからない。
【理由3】
無駄に難しい日本語を使う
原文だと
PV数:コンテンツページの閲読数
という箇所がありますが。なんですか「閲読」って。PV説明するのにそんな難しい漢字必要ですか?
普通に
・PV数:ページビュー。ページが読まれた回数
でいいでしょう。
こっちの方が「PV」とは何の略語なのかの情報を入ってるので、情報量も上です。わざわざ難しい言葉を使って、可読性を低くして、しかも情報量まで乏しくするとか、本当に悪文の見本of見本という感じ。
【まとめ】
まぁ要するに僕が言いたいことは
「ネイティブ広告ハンドブック2017」の日本語、悪文の見本か?ってレベルで読みにくいよね
ということです。広告業界の偉い組織には、まともなライターや編集者はいないんですかね?
そしてこういう「本当は簡単に説明できることをわざわざわかりにくくする」っていうテクニックって、中身がカラッポのオッサン特有の護身術だったりするんですよね、ってことも思います。
わざと難しく説明して
「君はそんなこともわからんのか!!!」
と怒鳴ってみせるとか。銀行とか行政機関みたいな巨大組織にはそういう人がウヨウヨいます。
だいたい上で引用した箇所、PVとかUUの説明をするための前フリですからね。
PVとかUUとか、今日びブログでもやってりゃ誰でも知ってるよ、あんなクソみたいに長ったらしい説明いらねーよ。アホか。と。
いやなんか長ったらしい編集もしましたけど、あの引用も
「広告用コンテンツと、誘導先コンテンツは、それぞれ別にちゃんと指標見ようね」
の一語で終わる話なんですよ。当たり前だろんなもん。今どきWEB担当者はもちろん、そこらの木っ端ブロガーだってンな話理解してるっつうんだよ。GoogleAnalyticsくらい、プロブロガー目指してるアホでも使いこなしてるんだぞ。そんな平易な情報になんであんな長ったらしい馬鹿げた説明が必要なのか。
わかり手12歳は広告業界の偉そうなオッサンが嫌いです。
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わかり手
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