野党4党 TPP採決なら農相不信任決議提出へ

野党4党 TPP採決なら農相不信任決議提出へ
民進党や共産党など野党4党の国会対策委員長が会談し、TPP協定の国会承認を求める議案と関連法案について、与党側が午後の衆議院本会議で採決するのであれば、山本農林水産大臣に対する不信任決議案を共同で提出する方針を決めました。
会談には民進党、共産党、自由党、社民党の野党4党の国会対策委員長が出席し、自民・公明両党が午後の衆議院本会議でTPP=環太平洋パートナーシップ協定の国会承認を求める議案と関連法案の採決を行うとしていることへの対応を協議しました。

会談では、「強行採決」に関するみずからの発言を「冗談」と述べた山本農林水産大臣が辞任していないうえ、アメリカのトランプ新大統領がTPP協定に反対の姿勢を示しており、承認を急ぐ必要はないという認識で改めて一致しました。そのうえで、民進党や共産党など野党4党は、与党側が午後の衆議院本会議で議案などを採決するのであれば、山本大臣に対する不信任決議案を共同で提出する方針を決めました。

民進党の山井国会対策委員長は記者会見で、「アメリカのトランプ新大統領が決まって、TPPの発効が困難になったやさきに、強行採決することは、国民からも世界からも理解されず、国会の歴史に残る汚点になりかねない。今の安倍政権の在り方は、国民の民意や国際情勢からはずれており、その象徴がきょうの強行採決だ」と述べました。

衆院本会議 開会はずれ込む見通し

衆議院議院運営委員会の理事会が午前11時から開かれ、佐藤委員長が、10日の本会議で、TPP協定の国会承認を求める議案などを採決する考えを示しました。これに対し、民進党と共産党は「アメリカ大統領選挙の結果を考えると、協定が発効されるかどうかわからないのに、なぜ採決を急ぐのか理解できない」などと反対しました。

このため、理事会は休憩に入り、午後1時から予定されていた本会議の開会もずれ込む見通しです。