物価目標達成 平成30年度ごろでも厳しいとの意見も

物価目標達成 平成30年度ごろでも厳しいとの意見も
日銀は、今月1日まで開かれた金融政策決定会合で、2%の物価目標の達成時期の見通しを後ろにずらし「平成30年度ごろ」と改めましたが、会合では、その時期になっても、物価目標の達成は難しいという厳しい意見も相次いでいたことがわかりました。
日銀は、今月1日まで開いた金融政策決定会合で、目標とする2%の物価上昇率を達成する時期の見通しを「平成30年度ごろ」と、これまでの見通しより後ろにずらし、黒田総裁の現在の任期中には達成は困難だという見通しを示しました。

日銀は、この会合で政策委員から出た「主な意見」を10日に公表しました。この中では、「物価のモメンタム=勢いは維持されている」とか「石油価格などに反転の兆しが見られ物価押し下げ圧力は徐々にうすれる」などとして、平成30年度ごろに物価上昇率は2%に達するという意見が出されました。

その一方で、「個人や企業が物価の先行きを慎重に見ているため、平成30年度中に物価は2%に達しない」とか「平成30年度を越えても比較的近い将来に2%程度の水準に達することは見込まれない」など、その時期になっても目標の達成は難しいという厳しい意見も相次ぎました。

消費者物価指数は、ことし9月まで7か月連続でマイナスの水準で低迷していて、日銀は、今年度の消費者物価は、4年ぶりにマイナスに落ち込むという見通しを示しています。