「ゾーン・ディフェンスで引いた相手を崩す、ハリルホジッチのプランとは」キリンチャレンジカップ オマーン戦展望
最近は急激に寒くなってきたせいか、完全な風邪では無いのですがどうにも体調がパッとせず、昨日もサッカーの試合を見ている最中に寝落ちしてしまったので、2日前とタイミングはちと早いですがオマーン戦の展望を書いてみます。
当然ながら、来週の火曜日に行われる最終予選、前半戦の大一番であるサウジアラビア戦を想定したテストマッチになるわけですが、注目すべきポイントとしては「戦術」と「攻撃陣」になるかと思います。
まず「戦術」ですが、イラク戦まではボランチに柏木や大島といったゲームメイカータイプを起用し続けて来たハリルホジッチが、井手口、永木という猟犬タイプの選手を選んだ事で、ポゼッション重視な「自分たちのサッカー」から、オーストラリア戦で見せたカウンター指向のゾーン・ディフェンスへと方向性を大きく変えた事が伺えます。
ただ、その方向性の極北であるアトレティコ・マドリーが示しているように、引いた相手に対しては相性が悪いスタイルなので、ハリルホジッチがどういった処方箋で戦術的に解決しようとするのか、それをオマーン戦で指し示す必要があります。これが今までのように、ボールの出しどころがなくてコネコネした挙句、チンタラと横パスを繰り返してミスをしてはカウンターを浴びるような試合をしたのでは、サウジ戦に向けて一気に暗雲が立ち込める事になるでしょう。
1つの解決策としてはトルシエジャパンのようにハイライン・ハイプレスで相手を窒息させてしまう方法。ただしオフサイドトラップを多用するので戦術的な練度が必要な事を考えると、この時期に突然の採用は難しいような気がします。もう1つは、フランクフルトで長谷部がやっているように3バックまたはアンカーとしてボランチの1人が後ろに下がり、SBを上げてビルドアップし、サイドでのコンビネーションを使って攻める方法があります。WBとしてもプレイできる長友が復帰したので両酒井よりはやりやすい形かなと思いますが、ハリルホジッチがどう判断するか。
そして「攻撃陣」。岡崎についてはレスターで出場機会がようやく増えては来ましたが、今まで不動の主力だった香川と本田が相変わらず試合に出られていない状態。逆に、大迫や久保、斎藤はクラブで好調を保っているものの、代表には久々の参加で戦術練習やコンビネーションが足りておらず、帯に短し襷に長しという状況になっています。
サウジ戦に香川と本田を起用するのであれば、オマーン戦は彼らが実践感覚を取り戻すための機会になるでしょうし、大迫や久保、斎藤を起用するのであれば実戦でチームに慣れさせる事がオマーン戦の主眼になるでしょう。個人的には、香川と本田はベンチで、大迫と岡崎の2トップに、SHは原口と清武で行って欲しいと思っているのですが、果たしてハリルホジッチの選択はどうなるでしょうか。
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2016/11/09 | 日本代表
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