11月09日 09時25分
6年前、静岡県の浜名湖でボートが転覆し中学生1人が死亡した事故で、引率した元校長について、検察審査会が、不起訴不当と議決したことを受け、8日、亡くなった生徒の父親が豊橋市の教育委員会に、「安全確保の義務を周知してほしい」と要請しました。
平成22年、浜名湖でモーターボートにえい航されていた豊橋市の中学校の生徒や教諭ら計20人が乗った手こぎボートが転覆して、西野花菜さん(12)が死亡しました。
引率していた元校長は「転覆を予想することは難しかった」として不起訴になりましたが、10月、静岡検察審査会が「最高責任者として義務を尽くしたのか不明確だ」として、不起訴は不当だと議決しました。
これを受けて、西野さんの父親の友章さんが、8日、市の教育委員会を訪れ、山西正泰教育長に「安全確保の義務を各学校に周知し、子どもたちの生命を守ってほしい」とする文書を手渡しました。
これに対し山西教育長は「校長の責任を意識し、子どもの安全を前提に学校行事を進めるようあらためて周知したい。事故を風化させないと約束する」と話しました。
会見にのぞんだ友章さんは「安全意識を先生たちにしっかり持って欲しい。事故を知らない若い先生も増えていると思うので、遺族として発信し続けたい」と話していました。
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