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中部空港にB787展示の商業施設 VRを活用、18年夏開業

 中部国際空港(愛知県常滑市)は9日、ボーイング社から寄贈された中型旅客機787の初号機を展示する商業施設の概要を発表した。名称は「フライト・オブ・ドリームズ」とし、バーチャルリアリティー(仮想現実)を活用した体験型施設を目指す。開業は当初想定した2017年度末から18年夏に延ばす。

 施設は3階建てで、初号機を展示する1階は有料となる。1階では機体が空を飛ぶような演出をはじめ、旅客機の部品製造から飛行までをバーチャル体験できるシアター、来館者が描いた飛行機が空を飛ぶ展示などを検討する。企画するデジタルアート集団「チームラボ」(東京都)の猪子寿之代表は「世界の人が飛行機に興味を持てる場所にしたい」と話した。

 レストラン、フードコートなどが入る2、3階には、787の組立工場があるシアトル発祥の飲食店も誘致。展示機体の翼の下で食事ができる空間も想定している。

 施設は、既存のターミナルと空港南側に建設する新ターミナルとの間に整備。県が予定する国際展示場とも回遊性を持たせる。空港会社の友添雅直社長は「子どもたちに夢ある航空機産業を体感してもらい、エンジニアになりたいと思ってもらえれば」と話した。

 787の機体の35%を中部地方で製造している縁で、試験機だった初号機の寄贈が実現した。主翼は三菱重工業大江工場(名古屋市)、前胴部は川崎重工業名古屋第一工場(愛知県弥富市)、中央翼は富士重工業半田工場(同県半田市)で担い、部品を空輸する専用貨物機「ドリームリフター」も日本で唯一、中部空港に就航している。

(中日新聞)

内部の2、3階のイメージ=中部国際空港会社提供

内部の2、3階のイメージ=中部国際空港会社提供

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