欧州株 持ち直して取り引き終える

9日のヨーロッパの主な株式市場は、アメリカの大統領選挙で共和党のトランプ氏が勝利したことで、世界経済の先行きへの警戒感から、株価が下落して始まりましたが、その後、ドイツやフランスで上昇に転じるなど、各市場で株価は持ち直して取り引きを終えました。
9日のヨーロッパの主な株式市場は、アメリカの大統領選挙でのトランプ氏の勝利を受け、世界経済の先行きへの警戒感が強まり、取り引き開始直後にマドリード市場などで株価指数が一時、3%を超える下落となったほか、フランクフルト市場でも一時、2%以上下落するなど、各地で株価が大きく下落しました。

しかし、その後、取り引きが始まったニューヨーク市場で、株価が上昇したことから、各市場で買い戻しの動きが広がりました。

この結果、株価指数は前の日の終値と比べて、マドリード市場でおよそ0.4%、ミラノ市場でおよそ0.1%、それぞれ下落した一方、フランクフルト市場で1.5%余り、パリ市場で1.4%余りの上昇に転じるなど、各市場で株価は持ち直して取り引きを終えました。

市場関係者は「震源地のアメリカで株価が持ちこたえ、悲観的な見方がいくぶん後退した。ただ、トランプ氏が選挙期間中に訴えた政策の実現性が不透明なため、今後もトランプ氏の発言が市場の波乱要因になりそうだ」と話しています。