キングジムのモバイルPC『ポータブック XMC10』が、ヨドバシカメラのWebショップにて特価販売されています。価格は税込で2万3540円。取り寄せ扱いながら注文可能です。また、ムラウチドットコムでは「11/16以降メーカー出荷予定」として予約受付中。同店は税込で2万3799円。
他にもいくつかのショップが予約受付中として近い価格で販売しているため、ムラウチと似たタイミングでのメーカー出荷と思われます。ポータブックはこれまで価格が販売直後からほぼ下がらず、他の店舗も含めて9万円前後が水準でした。今回の特価販売により、実売は6万円以上下がったことになります。
ポータブックは、インテルのAtom x7-Z8700をCPU(SoC)として採用する、8インチ画面搭載のWindows 10 パソコン。最大の特徴は中央で二分割された変形(回転)するキーボード。使用する際には収納状態から変形させることで、使用時には本体幅より大きく展開します。
基本的仕様は、SoCがAtom x7-Z8700(4コア、基本クロック1.6GHz、ターボ時最大2.4GHz)、メインメモリメモリーは2GB、ストレージは32GB。液晶画面の解像度は1280×768です。
OSはWindows 10 Home 64bit版。Microsoft Officeモバイルをプリインストールし、Office 365サービス(1年分)も搭載します。
本体サイズは収納(折りたたみ)時が約204×153×34mm(幅×奥行き×厚さ)、キーボードを開いた状態では、幅が約266mmまで広がります。重量は約830gで、バッテリー駆動時間は約5時間。
コンセプトとしては、出張などで使えるビジネス向けPC。例えば昨今では小型となる画面などは、新幹線のテーブルなどでも使えるよう、奥行きを最小限とする点に配慮されたもの。
このコンセプトを支えるのが変形キーボードで、収納時のサイズはA5サイズの手帳とほぼ同じ大きさに。一転して使用時のキーボードは、キーピッチ18mm、キーストロークは1.5mmと、主要キーはフルサイズキーボードと比較しても違和感の少ない仕様となっています。
SoCは比較的非力なAtomですが、その一方で冷却はファンレス仕様のために動作音は非常に静か。さらにディスプレイ出力はHDMIに加え、昨今では珍しいVGA(アナログD-Sub 15ピン)端子を搭載し、充電もUSBマイクロB端子経由のため、モバイルバッテリーが使えます(2A出力を推奨)。
さらに本体のUSB端子の速度は2.0までの対応ですが、そこも「3.0にすると供給電力が5V/900mAまでに大きくなってしまい、USB端子からの2A給電では不足するため、あえて非対応とした」というぐらいのストイックな仕様です。
液晶ディスプレイは、解像度こそ上述したように1280×768ドットと昨今では狭めで、なおかつ色域などもあまり広くはないため、画像の閲覧には正直向きません。ただし文書の見やすさを優先してノングレア処理にするなど、ここでも昨今のPCとしては非常に珍しい割り切りが盛り込まれています。
このようにポータブックは、良くも悪くも向き不向きのはっきりとしたタイプのPC。それゆえに使用用途に合ったユーザーからの評価は高く、ハマった人は熱心に使っている......というタイプの存在となっています。
そういった方には朗報と呼べる今回の大幅値下げ。実際にこの価格であれば試しで購入してみても良いと思う方は多いらしく、ヨドバシのノートパソコン売れ筋ランキングなどでは、圏外から一気に1位に上昇しています。
なおポータブックは、昨年11月の発表時から、本誌でも数々のレポートを掲載しています。キングジムと製造メーカーであるペガトロンの開発担当者へのインタビュー動画や、ジャイアン鈴木氏によるオススメの使いこなし法などもありますので、気になる方はぜひ下記のレポートを確認ください。
速報:キーボード変形Win10 PC『ポータブック XMC10』はこう動く!(動画)
動画:キーボード変形Win10 PC『ポータブック XMC10』開発者ロングインタビュー
変形キーボード搭載の『ポータブック』を1ヵ月使って気になった点をあげてみた(旅人目線のデジタルレポ 中山智)
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