メディアスケープは本日(2016年11月10日)付けで,PlayStation VR専用のPlayStation 4用ソフト「
星の欠片の物語、ひとかけら版」(以下,星の欠片の物語)を,
2017年早春より配信すると発表した。価格は未定。タイトル名に“ひとかけら版”とあるが,これはプロローグ版であるという意味らしい。企画は自転車創業が行っており,本作は同社初のPS VR専用作品。開発はフォージビジョンとなっている。
ちなみにメディアスケープは同人ゲームをPlayStationプラットフォームに配信するPlay,Doujin!プロジェクトを展開しているが,本作はそれとは独立した展開になるという。
星の欠片の物語は,PS VRをとおして見える平行世界にいる少女と,プレイヤーが
視線(アイコンタクト)でコミュニケーションをとり,平行世界の謎に挑むというタイトルだ。そのジャンル名は
“コミュニケーション謎解きアドベンチャー”。「
あの、素晴らしい をもう一度」「
ノベルゲームの枠組みを変えるノベルゲーム。」などを世に放ってきた自転車創業,そして,これまで多くのVRタイトルの制作を手がけてきたフォージビジョンのタッグで展開する作品である。
“全てはVRの為の設定とシナリオとゲームデザイン”を謳った作品であり,視界以外の操作がもどかしいというVRシステムの持つ問題を,ヒロインと視線を交わして動くというデザインに落とし込むことで,そのもどかしさを逆にゲーム性に取り込んだのだという。VRでできないことをそのまま「世界設定上のできないこと」とすることで,システム上の制限から違和感を取り払うなどの配慮も行っているそうだ。
星の欠片の物語は,11月13日に東京・秋葉原UDXのAKIBA_SQUAREで開催されるインディーズゲーム展示即売会
「デジゲー博 2016」に
出展予定とのこと(状況によりPCでの展示になる場合あり)。興味のある人は,同イベントの自転車創業ブース(スペース番号 A-06ab)へ足を運んでみよう。
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■物語
星の欠片に1人の少女が取り残されている。
砕けて力を失ってしまった星からは、脱出する事も他者から認識して貰う事も出来ない。
しかし、その世界の座標軸が重なる1点にだけ、別の世界から「干渉する」事が出来る特異点が存在した。
その特異点に立っているプレイヤーは、手に入れた「他の世界を覗き見る事が出来る装置(VRシステム)」を被る事によって、平行世界に潜り込み、少女と互いを認識しあう事が出来た。
2人は力を合わせて謎を解き、星を元に戻して力を取り戻す事によって、脱出を目指す事になる。
イメージボード |
■ゲームの流れ
プレイヤーは平行世界の物体に触れることができず、また、少女に話しかけることもできません。
そのディスコミュニケーションを解消する為、「フォーカスロック」と呼ばれるシステムを使います。
まず、気になる物体を見つめるとそれがそれが赤枠でマークされます。
その状態で少女にアイコンタクトを取ると、プレイヤーの代わりにそれを運んだり、スイッチを押してみたりと、物体に応じて様々な行動をしてくれます。
この『「フォーカスロック」による指示』と『少女の行動』を繰り返し、少女とコミュニケーションをとりながら謎を解いていきます。
■コンセプト
「全てはVRの為の設定とシナリオとゲームデザイン」
VRシステムは視界の直感性は高いが、視界以外の直感性が悪く操作がもどかしく感じられます。
なので、その部分を「ヒロインと視線を交わして動いてもらう」というゲームデザインの落とし込みにより、もどかしさをゲーム性に転嫁します。
また、VRで「出来ない事」をそのまま世界設定上の「出来ない事」として落とし込む事で、システム上の制限に違和感を無くし、没入感を乖離しかねない要因を設定面からも取り除きます。
例えばVRシステム上歩きまわる状況を用意する事は難しいですが、設定上プレイヤーはその場から動けない事になっているので、動けない事に違和感を覚えさせません。
これは酔いへの対策にもなります。
■VRを駆使した謎解きと体験
本作は謎解きをする為に、「近距離:ヒロイン」「中距離:ギミック」「遠距離:他の星」と、『複数の距離を意識的に見分けないと進めない』状況を用意します。
これにより本作は、VR向きでプレイする事に意味と価値のある体験を用意する事が出来ます。
■設定資料
<ヒロインデザイン>
<表情集>
<オブジェクトデザイン>(一部例)