山茶花は、日本原産の花。
別名を「小春」、「姫椿」という素敵な名前を持っています。
山茶花(さざんか)は冬の季語。椿に似た花で、椿よりも小ぶりの花です。
山茶花というとすぐにあの童謡が思い出されます。誰もが一度は口ずさんだ歌、
そうです、「たきび」‥ 懐かしいですね。
♪ さざんか さざんか さいたみち‥
「あたろうか」 「あたろうよ」 北風‥吹いている ♪ ‥
晩秋から冬にかけて、白色、桃色、赤色の花を付けます。
白い花には清々しさ、潔さが感じられます。
椿の漢名の山茶花が、いつの頃からかこのサザンカの名前として定着したとのこと。
間違って定着した読みは「山茶花(さんさか)」「茶山花(ささんか)」から、
「さざんか」というように変化したそうです。
山茶花の花びらは、はらはらと散っていきます。
山茶花というと真っ先に思い浮かぶのは、赤、紅色ではないでしょうか...
花言葉に「困難に打ち勝つ」とあります。
降り積もる雪にも負けず、赤く咲く姿はお見事です。これから幾度となく見ることでしょう...
赤い色で思い出したことがあります。先日新聞記事で見つけました。
「世界の子どもたち」というタイトル。
大好きな赤の洋服。
アフガニスタン出身の女の子のザーラ・イナジャティちゃんは4歳です。
故郷から遠く離れたセルビアの難民キャンプで今暮らしています。
女の子だから長い髪の毛に憧れるけれど、地面の上で寝ることも多かったので、短く切らなければいけませんでした。
日本からの支援金でユニセフが用意した支援物資の中には、子どもたちの洋服もありました。
ザーラ・イナジャティちゃんは、インタビューにこう答えています。
いろんな色があったけど、大好きな赤を選びました。
胸には日本の国旗がついています。
「日本のみんな、どうもありがとう!」‥ と。
いつの日かこの子が髪を長くして、大好きな赤い服を着て満面の笑顔を振りまいている姿を見ることが出来るでしょうか?
今は厳しい現実だけれど、冬に咲く山茶花のように、希望を捨てずに輝いていて欲しいと願います。
暦の上ではもう冬、秋からバトンを渡された花山茶花、これから幾度となく咲き乱れ、
椿の花に後を託すのでしょうか‥