最近の日経平均の動き ―― 《カナル24》は語る (当日分)

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《カナル24》の条件表No.20「平均線と順位相関」を使って日経平均の動きをウォッチします。向こう10日くらいの動きをターゲットにしています。


(2016.11. 9) TOPIX 1301P(-62)  日経平均 16251(-919) 38.1億株 (3兆9242億円)


昨日の海外株は

(1)中国上海 +0.46%
(2)英FT100 +0.53%
(3)独DAX  +0.24%
(4)仏CAC  +0.35%
(5)NYダウ  +0.40%
(6)ナスダック   +0.53%

大統領選はドナルド・トランプがまさかの勝利をおさめる。昨日はヒラリー優勢としてトランプリスクが後退して、大幅高となっていましたが、ドンデン返しの逆転です。

6月24日の英国のEU離脱の国民投票もそうでしたが、国民の投票態度は流動的なので、結果の予想は実に難しい。

EU離脱の日の日経平均は値幅が1525円・前日比-1286円安でしたが、今日は値幅が1316円・前日比-919円安で、今年2番目のスケールの大きな下げとなりました。(次図)

さて今夜の米国市場はどうなるのかが問題です。CMEの24時間取引のNYダウ先物は18400ドル→17450ドルへ-950ドル下落したものの現在(18:15)は18000ドルまで戻しています。前日終値(18300ドル)から比-300ドル安でしかありません。たったの-1.6%の下げでしかなく、トランプショックは小さいと判断しているようです。


円レートは105.12円まで円安となっていたところ、トランプ優勢が明らかになると101.15円まで円高が進みました。

4円の円高になれば、日経平均は-800円〜-1000円下がるのが過去の例です。今日の日経平均がザラバで一時-1059円安になったことも頷けます。

現在(18:22)の円レートは103.41円です。-1.00円程度まで円安に戻ってきましたが、これはNYダウ先物が大下げをしていないことが理由でしょう。

どうも6月24日の英国のEU離脱のときと同じように、1日だけの暴落で終わる感じです。6月の暴落後の反発は10日後から始まっています。CMEは今のところ大した下げをしていませんが、トランプ勝利で米国の政治・経済・金融政策はどうなるのかを、市場は考えに考えています。今夜の米国市場はどのようなことになるのか? 材料の評価に時間をかけることができるので、今夜の米国市場は大方の多数意見にしたがうものとしてよいでしょう。 



(2016.11. 7) TOPIX 1362P(+15)  日経平均 17177円(+271) 17.6億株 (1兆9716億円)


昨日の海外株は

(1)中国上海 -0.12%
(2)英FT100 -1.43%
(3)独DAX  -0.65%
(4)仏CAC  -0.78%
(5)NYダウ  -0.24%
(6)ナスダック   -0.24%

10月の米国雇用統計は+16.1万人でした。予想の+ 17.5万人よりは少し悪かったが、9月は+19.1万人へ、8月は+17.6万人へ上方修正されたことから景気はなお伸びていることが確認されました。

失業率は4.9%と米国にとっては完全雇用状況になったので、時給は前月比+0.4%と大幅アップしたことから、12月の政策金利の引き上げはまず確実になりました。

米国経済は回復が明らかになったし、12月の金利引き上げがほぼ確実になったのだから、長期金利は上昇するはずですが意外にも1.777%(-0.038%)と低下したのはどういうことでしょうか? 長期金利が低下するということは、米国債が買われているということです。つまりはドル高になります。

先週末の段階では、FBIがヒラリーを訴追する方針であると公表したためにヒラリー人気が落ち、トランプがわずかに優勢になったと米国の世論調査が報道しました。

これによって米国株価および米国株価に追随する日経平均は大きな下落をしました。 しかし今朝の報道では、FBIはヒラリーの訴追は求めていないというコメントがでたので、トランプリスクを懸念して積極的な売りに傾いていた向きは日経先物の買い戻しをせざるを得ませんでした。このため日経平均は+271円と上昇しましたが、出来高は17.6億株・売買代金が1兆9716億円とたいしたボリュームアップはありませんでした。

大方は米国大統領選についてヒラリーかトランプかに賭ける向きは少数のようです。またヒラリーが勝ったとしても、同時に行われる議会選挙は、下院は共和党有利・上院は拮抗という報道なので、上院も共和党が支配すればヒラリーは何もできません。ヒラリーが勝利したとしても来年以降の米国の政治はたいした動きはできません。この政治的な材料は半年〜1年は続くのではなかろうか。



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株式会社 東研ソフト・・・ 執筆:坂本 正治

              
2012.4.10 から...