どうも、ゴトーだ。
俺は三度の飯よりテニスが好きでな。
実は最近金がなくてWOWOWを解約してしまったんだが、7年くらいはWOWOWでテニスをよく見ていたものだ。
まあ錦織が台頭してから見始めたニワカではあるが、ランキング上位陣ならチェックしているから許してくれ。
ATPワールドツアー・ファイナルとは
1年のテニスツアーの最後を締めくくるビッグイベントで、室内で行われるのでスモークや照明をふんだんに使っためちゃくちゃ豪華な大会だ。
テニスは毎年1年間ツアーを回りながらポイントを稼いでいき、そのポイントに応じてランキングが付与されるのだが、その中から上位8人しか出場できない。
これまで日本人選手がこの大会に出られるとすら思われていなかったのだが、錦織圭はこの大会に2014年以来3年連続出場することになった。
最大で5戦だけだが、優勝賞金は約2億1000万円、賞金総額は約7億3500万円と破格。
2009年からイギリスで開催されていて最大2万人収容。当然のように毎回満員御礼だ。
大会のグレード的にはグランドスラムが最上位で、このATPワールドツアー・ファイナルはその次に位置している。
テニスのランキングについて
今回紹介するATPワールドツアーというのは「ATP」という男子テニス協会が付与しているポイントに応じて出場権が与えられる。
よく言われる「ツアー」というのはATPワールドツアーのことで、それの最終戦だから「ATPワールドツアー・ファイナル」と呼ばれる。
テニスのランキングで特徴的なのは1年毎にリセットされるということだ。
いくら実力や過去の実績があっても、その1年が不調だったり、衰えてしまったらランキングは否応なしに下がってしまう。
ベテラン選手でも若手選手と同じように1年間世界中を駆け回って試合をしなければならないので、テニスが最もハードなプロスポーツと言われる理由でもある。
ATPランキングとATPレース
ややこしいことに、テニスではランキングに「ATPランキング」と「ATPレース」という2つがある。
よく報道される世界ランキングというのは前者のATPランキングのほうだ。
ATPランキングはその時点から52週(1年)を遡って獲得したポイントのランキングによって決まる。
その年のランキングではない、というのがポイントで、例えば以下のようなケースだとランキングが落ちてしまう可能性が高くなる。
例) 世界ランキング1000位の選手が奇跡的に2014年の全米オープンで優勝した。翌2015年の全米オープンで再度奇跡的に準優勝した。
この選手の全米オープンでの前後のランキングを見ると、2015年の全米オープン開催前は「前年度の優勝が含まれている」のに対して、開催後には前年度の優勝がなくなり、準優勝のポイントに置き換えられるので、ATPランキングが下がる確率が高いということだ。
それに対してATPレースというのは年始めの1月1日でリセットされるので、準優勝すれば獲得ポイントは上がるだけで、ランキングも急上昇することになる。
まあ年末になれば必ずどちらも同じ順位になるので、ATPツアー・ファイナルは結局のところどちらの順位も上位8人が選ばれることになる。
(厳密には付与されるポイントは違うのだが、比率は同じだから順位は同じになる。まあどうでもいい話。)
ポイントの稼ぎ方
ポイントは大会に出た分だけ全てもらえるのではなく、集計対象の期間において上位の18大会のみが換算される。
年間50大会とか鬼のように出まくってもランキングは上がらない。
基本的にポイントはグレードの高い大会で、上位に付けるほど貰いやすい仕組みになっている。
度々報道される「グランドスラム」は最もグレードが高い大会で、貰えるポイントも多い。
グレードは上から順にこのようになっている。
- グランドスラム(全豪、全仏、全英、全米)
- ワールドツアーファイナル
- マスターズ
- 500シリーズ
- 250シリーズ
- チャレンジャー
- フューチャーズ
ちなみに錦織は500シリーズまでしか優勝したことがなくて、マスターズは複数回の準優勝、グランドスラムは全米オープンでの準優勝が最高。
ワールドツアーファイナルでは2014年のベスト4が最高となっている。
ATPツアーファイナル2016について
さて前置きが長くなったが、ATPツアーファイナルについて触れていきたい。
ATPツアーファイナルは8人の出場だが、まずは4人ごとのグループに分かれて、総当りのリーグ戦を戦うことになる。
そのリーグ戦で上位2位に入った選手、計4名がトーナメントに進んで、2連勝すれば優勝になる。
その組み合わせは抽選で、グループごとに実力差が生まれることも少なくない。
今回も錦織のグループは世界ランキング「1位・3位・5位・7位」という組み合わせで、厳しいグループに入ったと言われている。
まあ誰と当たっても難しい試合になるのには変わりないが。
せっかくなので錦織の同組に入った選手を一人ずつ紹介していきたい。
同じ組の選手紹介
錦織圭 / ランキング5位
出場選手唯一のアジア人。
身長は178センチとトップ選手にしてはかなり小柄で、サーブのスピードでは明確に劣っている。
その反面、フットワークや、強烈なバックハンド、ゲームの展開能力に優れている。
2014年の全米オープンの決勝進出以来トップ選手の仲間入りを果たしたが、なかなかBIG4の牙城を崩せないでいる。
スタン・ワウリンカ / ランキング3位
たまに履くオシャレなパンツが特徴的なスイスの選手。
試合中に彼女が浮気していると対戦相手に侮辱されたことでも話題になった。
特徴は何と言っても片手打ちのバックハンドで、世界一のバックハンドと言われている。
2年前の全米オープンでは錦織に敗れているが、今年は錦織を破って優勝している。
ATPワールドツアーファイナルでは錦織と初戦で対戦する。
錦織にとって全く敵わない相手ではないが、基本的には格上なので厳しい戦いが予想される。
アンディ・マレー / ランキング1位
最も影が薄いBIG4と呼ばれていたが、今やジョコビッチを抑えて世界ランキング1位になっている。
ジョコビッチはツアー後半に精彩を欠いたが、マレーはオリンピックでも金メダルを獲得するなど充実した1年となった。
実はプレイの特徴はこれといってなく、全てのプレーが高次元で、特に隙のないディフェンスを崩すのは至難。
錦織は圧倒的不利と言われる中、全米オープンではマレーを破っている。
マリン・チリッチ / ランキング7位
錦織にとっては格下で、通算成績でも勝ち越しているのだが、2014年の全米オープン決勝ではチリッチに敗れて優勝を逃している。
千載一遇のチャンスだっただけに今でも悔やまれる一戦だ。
武器は198センチの長身から放たれる強烈なサーブで、型にはまると手がつけられなくなる。
フォアハンドでのストロークも得意としている。
ちなみに直近の大会でも錦織に勝利している。
どうせなら別組の選手も紹介
このまま勢いで別組のジョコビッチとラオニッチも紹介してしまおう。
ノバク・ジョコビッチ / ランキング2位
当確を表し始めた時は色んな選手のモノマネをする芸人的な扱いだったが、いつの間にか歴代でも最強レベルの選手になった。(シャラポワの真似をしたら、◯すと言われてしまった)
特にここ数年の成績は全盛期のフェデラーに匹敵するものだった。
左右のフットワークによる高い守備力、卓越したボールコントロール、無尽蔵のスタミナに加えてメンタルの強さも併せ持つ。
ただし全仏優勝で生涯グランドスラムを達成してからは精彩を欠き始め、ついにはマレーにランキングで抜かれてしまった。
ミロシュ・ラオニッチ / ランキング4位
最速250キロのサーブを武器とするビッグサーバー。錦織と並んで未来のトップ選手としてライバル関係にある。
今年は全豪オープンでベスト4,ウィンブルドンで準優勝するなど、あと少しでグランドスラムに手が届きそうな所まで来た。
戦績自体は錦織が5勝2敗で大きく勝ち越している。
テレビ中継は?
錦織の1戦目のワウリンカ戦は日本時間で11月14日(月)の23時から行われる。
テレビ中継はNHK総合およびBS1で22:55から生中継する予定だ!
全ての試合がNHKで生中継されるので、興味を持った人はぜひ見て欲しい。