突然の耳鳴りや音が聞こえにくくなるなど、ある日突然襲ってくる耳の不調である「突発性難聴」は、もしも発症した場合は、とても不安に感じてしまいます。
突発性難聴という病気は、ある日突然襲ってきますので、前もってある程度の知識を身につけておくことが大切です。
突発性難聴について、その原因や症状、治療法などをご紹介していきたいと思います。
突発性難聴とは
「突発性難聴」という病名は知っていても病気の症状などはあまり知らない、という方のほうが多いと思います。
人にとって聞くという行為はとても大切なものであり、いつも当然のように行っていますが、いきなり耳が聞こえなくなるととても不安な気持ちになり、同時に不便な生活を強いられるようになります。
突発性難聴というのは急性の感音性難聴のことであり、特に何の前触れもなく突然耳が聞こえにくくなる症状になります。
朝起きたら不快な耳鳴りがしていたり、また耳が聞こえにくくなっていたりなど突然に発症する耳の病気の一つです。
突発性難聴は1年間に3~4万人程度の方がかかる病気として知られており、突発的に起こりますので十分注意してください。
突発的に誰でも起こること、またなかなか完治しにくいことから、現在は厚生労働省から難病指定を受けています。
特に原因となるような覚えはないのに突然耳が聞こえにくくなったり、聞こえなくなったりする症状が出た時は早急にクリニックにかかるようにしてください。
そのままにしておくと難聴の度合がさらに進行していくことも考えられますので、あなたや家族が突発性難聴にかかっていないか、常に意識しておくことも大切です。
突発性難聴の原因
突発性難聴は突然襲ってきますのでその原因究明が急がれているのですが、どうして聞こえにくい症状が現れるのか明確な原因は不明なのです。
私たちの耳が聞こえる状態というのは外界からの音を鼓膜が察し、音の振動を耳内部に存在する組織を介して電気信号に変換し、神経に伝えることで最終的に脳が音が判断して感知するようになっています。
突発性難聴になると、耳内部の組織や神経のどこかの部分に不具合が生じて突然聞こえなくなることで発病してしまうのですが、組織や神経のどの部分に異常が生じているのか、その原因ははっきりとは分かっていません。
いくつか原因になりそうなことが考えられており、その中にはウィルスによるものや、疲労が原因で耳内部の血流を阻害したり、過度のストレスが原因で難聴が起こったりなどの要因も挙げられています。
様々な原因が考えられていますが、どれもまだ確定されていませんので、突発性難聴の治療方法の確立は困難な状態になっています。
突発性難聴の症状
難聴と聞くと年配の方に多い病気と思われがちですが、難聴の前に「突発性」という名前が付いていることからも分かるように、年配の方たち以外でも若年層にも多く見られる病気として知られています。
難聴になりまったく耳が聞こえなくなった場合は、不安になって病院にかかる方は多くいますが、少し聞こえにくい程度の症状であれば疲れだろうと思い、そのまま放置してしまう人も少なくありません。
しかし、安易に自分で判断してしまうと取り返しがつかない事態が生じることもありますので、少しでもおかしいと気づいたら早めに専門のクリニックで診てもらうようにして下さい。
突発性難聴の再発
突発性難聴という病気は、ある時突然耳が聞こえにくくなるという性質を持っていますので分かりやすいのですが、一度難聴を感知するとその後は再発しないという性質も合わせ持っています。
耳が聞こえなくなるというとても大きな不安要素がある反面、再発しないという性質もありますので、心のどこかで安心できるかもしれません。
患者さんの中には、一度難聴の治療を行った後でも耳が聞こえづらい症状を訴える人もいますが、多くの場合「低音障害型感音難聴」などの診断を受ける人が多いようです。
突発性難聴の治療法
突発性難聴になった場合、その症状に合った治療を行う必要がありますが、多くの場合はステロイド剤投与で良くすることが多いようです。
突発性難聴の治療については飲み薬が主になっていますが、その中でも多い治療法として挙げられているのがステロイド剤投与です。
突発性難聴にかかった患者さんにステロイドを投与することで、聞こえづらい症状を解消できるのが「パルス療法」であり、多くのクリニックで行われています。
ステロイドは体に悪く、副作用も多いと抵抗感を持つ人も少なくありませんが、突発性難聴の治療として行う場合は服薬期間はそう長くなりませんので特に心配することはありません。
まとめ
ある日突然襲ってきくる突発性難聴、実際に難聴になった人の中には不安に感じた人も多いと思います。
それらも治療によっては良くなりますので、そんなに心配する必要はありません。
不安な方は一度専門医に相談すると良いでしょう。