米大統領選 投票続く 午前8時から開票へ
k10010760981_201611090515_201611090516.mp4
アメリカ大統領選挙は全米各地で投票が行われていて、日本時間の9日午前8時から順次開票が始まります。女性初の大統領を目指す民主党のクリントン候補か、それとも過激な発言で話題を集めた共和党のトランプ候補か、有権者の判断に世界中の目が注がれています。
アメリカ大統領選挙は現地時間の8日朝(日本時間8日夜)から、全米各地で投票が行われています。
民主党のクリントン候補も夫のビル・クリントン元大統領とともに、地元のニューヨーク州で1票を投じ、記者団に対し「勝利することができれば、大統領として最善を尽くすつもりだ」と述べました。
また、共和党のトランプ候補はメラニア夫人とともに、ニューヨーク州の投票所で1票を投じ、記者団の呼びかけに笑顔で「すべてがうまくいっている」と応じていました。
選挙戦では、ファーストレディーや国務長官を務め女性初の大統領を目指すクリントン氏と、政治経験はなく過激な発言で話題を集めてきたトランプ氏が激しい争いを繰り広げてきました。
投票はこのあと締め切られ、日本時間の9日午前8時から、中西部インディアナ州と南部ケンタッキー州で開票作業が始まり、ほかの州でも、東部から西部にかけて順次進められます。
勝敗は、日本時間の9日午後にも判明する見通しで、クリントン氏とトランプ氏のどちらがオバマ大統領の次の大統領に選ばれるのか、有権者の判断に世界中の目が注がれています。
民主党のクリントン候補も夫のビル・クリントン元大統領とともに、地元のニューヨーク州で1票を投じ、記者団に対し「勝利することができれば、大統領として最善を尽くすつもりだ」と述べました。
また、共和党のトランプ候補はメラニア夫人とともに、ニューヨーク州の投票所で1票を投じ、記者団の呼びかけに笑顔で「すべてがうまくいっている」と応じていました。
選挙戦では、ファーストレディーや国務長官を務め女性初の大統領を目指すクリントン氏と、政治経験はなく過激な発言で話題を集めてきたトランプ氏が激しい争いを繰り広げてきました。
投票はこのあと締め切られ、日本時間の9日午前8時から、中西部インディアナ州と南部ケンタッキー州で開票作業が始まり、ほかの州でも、東部から西部にかけて順次進められます。
勝敗は、日本時間の9日午後にも判明する見通しで、クリントン氏とトランプ氏のどちらがオバマ大統領の次の大統領に選ばれるのか、有権者の判断に世界中の目が注がれています。
選挙の特徴と主な争点
今回の大統領選挙は、有権者の間で経済や政治への不満や怒りがうずまく中、予備選挙の段階から異例づくしの展開となりました。
民主党では、格差是正を前面に掲げ、政治革命を起こすと訴えたサンダース上院議員が若者を中心に支持を集め、政治経験が豊かなクリントン候補が予想外の苦戦を強いられました。
クリントン氏は、大統領候補に指名されたあとも、国務長官時代に私用のメールアドレスを公務に使っていた問題などでの、有権者からの不信感を払しょくできず、思うように支持を伸ばせませんでした。
共和党では、政治経験のないトランプ候補が、強硬な不法移民対策を主張したり、自由貿易を推進する共和党の伝統的な政策に反して、自由貿易に反対したりして、白人の労働者層を中心に支持を広げ、17人が立候補した予備選挙を勝ち抜きました。民主党の支持基盤である労働組合の一部を取り込む一方、女性を蔑視するような言動も繰り返し、共和党の有力議員から支持を撤回されるなど、逆風も強まっています。
どちらの候補も好感度が低く、「嫌われ者どうしのたたかい」ともいわれる今回の選挙は、政策論争よりも、相手を非難する中傷合戦の方が注目されてきました。
そうした中、大きな関心を集めた争点のひとつが自由貿易です。
雇用創出や格差是正に加えて、TPP=環太平洋パートナーシップ協定など、貿易政策に対する関心がこれまでになく高まっています。
トランプ氏は、自由貿易によって製造業が海外に流出し、雇用が失われていると主張して、TPPから撤退すると繰り返し訴えているほか、NAFTA=北米自由貿易協定の再交渉を行う考えを示し、現状に不満を抱えている中低所得者層からの支持につなげています。
これに対して、国務長官時代にTPPを推進していたクリントン氏は、今回の選挙戦の途中で、TPPに反対する考えを示し、クリントン氏への不信感を高めることにもつながりました。
また、不法移民への対策をめぐっても高い関心が集まりました。
クリントン氏がオバマ大統領の移民制度改革を支持する一方、トランプ氏は、「メキシコとの国境に壁を築く」などと主張し、急増するヒスパニック系移民への不満を強めている白人有権者層からの支持を得る一方、ヒスパニック系住民を中心に反発も広がっています。
民主党では、格差是正を前面に掲げ、政治革命を起こすと訴えたサンダース上院議員が若者を中心に支持を集め、政治経験が豊かなクリントン候補が予想外の苦戦を強いられました。
クリントン氏は、大統領候補に指名されたあとも、国務長官時代に私用のメールアドレスを公務に使っていた問題などでの、有権者からの不信感を払しょくできず、思うように支持を伸ばせませんでした。
共和党では、政治経験のないトランプ候補が、強硬な不法移民対策を主張したり、自由貿易を推進する共和党の伝統的な政策に反して、自由貿易に反対したりして、白人の労働者層を中心に支持を広げ、17人が立候補した予備選挙を勝ち抜きました。民主党の支持基盤である労働組合の一部を取り込む一方、女性を蔑視するような言動も繰り返し、共和党の有力議員から支持を撤回されるなど、逆風も強まっています。
どちらの候補も好感度が低く、「嫌われ者どうしのたたかい」ともいわれる今回の選挙は、政策論争よりも、相手を非難する中傷合戦の方が注目されてきました。
そうした中、大きな関心を集めた争点のひとつが自由貿易です。
雇用創出や格差是正に加えて、TPP=環太平洋パートナーシップ協定など、貿易政策に対する関心がこれまでになく高まっています。
トランプ氏は、自由貿易によって製造業が海外に流出し、雇用が失われていると主張して、TPPから撤退すると繰り返し訴えているほか、NAFTA=北米自由貿易協定の再交渉を行う考えを示し、現状に不満を抱えている中低所得者層からの支持につなげています。
これに対して、国務長官時代にTPPを推進していたクリントン氏は、今回の選挙戦の途中で、TPPに反対する考えを示し、クリントン氏への不信感を高めることにもつながりました。
また、不法移民への対策をめぐっても高い関心が集まりました。
クリントン氏がオバマ大統領の移民制度改革を支持する一方、トランプ氏は、「メキシコとの国境に壁を築く」などと主張し、急増するヒスパニック系移民への不満を強めている白人有権者層からの支持を得る一方、ヒスパニック系住民を中心に反発も広がっています。
両候補の支持率の変遷
各種の世論調査の平均値を掲載しているアメリカの政治情報サイト、リアル・クリア・ポリティクスによりますと、民主党のクリントン候補、共和党のトランプ候補ともに、支持率の上下を繰り返しています。
ことし7月に、トランプ氏が共和党の大統領候補に指名された全国党大会の直後には、トランプ氏の支持率が、クリントン氏を1.1ポイント上回りました。
しかし、そのすぐあとに開かれた民主党の党大会のあとには、トランプ氏がイラクでの戦闘でアメリカ兵の息子を亡くしたイスラム教徒の夫婦を侮辱したとされる問題が大きく報じられ、一時、クリントン氏が8ポイント近く差をつけました。
その後、クリントン氏が関連する財団の献金者に便宜を図っていた疑惑が浮上したほか、体調不良を訴えて遊説を中止したことで健康不安説が広がったことから、トランプ氏が、一時0.9ポイント差まで追い上げました。
しかし、先月、トランプ氏が長年、所得税の支払いを免れてきた可能性があることや「有名人になれば女性は何でもしてくれる」などと、女性を侮辱する過去の言動が相次いで報じられたことから、クリントン氏が差を広げ先月半ばには、トランプ氏を7.1ポイントリードしていました。
しかし、クリントン氏が国務長官時代に私用のメールアドレスを使っていた問題をめぐって、1度は、クリントン氏の訴追を求めないことを明らかにしたFBI=連邦捜査局が、再び捜査に乗り出すと表明したことが影響して、今月3日にはその差は1.3ポイントまで縮まりました。
その後、FBIは訴追しないことを公表したことなどから、差はやや広がり、投票日の前日の時点では、クリントン氏が47.2%、トランプ氏が44.2%となっています。
ことし7月に、トランプ氏が共和党の大統領候補に指名された全国党大会の直後には、トランプ氏の支持率が、クリントン氏を1.1ポイント上回りました。
しかし、そのすぐあとに開かれた民主党の党大会のあとには、トランプ氏がイラクでの戦闘でアメリカ兵の息子を亡くしたイスラム教徒の夫婦を侮辱したとされる問題が大きく報じられ、一時、クリントン氏が8ポイント近く差をつけました。
その後、クリントン氏が関連する財団の献金者に便宜を図っていた疑惑が浮上したほか、体調不良を訴えて遊説を中止したことで健康不安説が広がったことから、トランプ氏が、一時0.9ポイント差まで追い上げました。
しかし、先月、トランプ氏が長年、所得税の支払いを免れてきた可能性があることや「有名人になれば女性は何でもしてくれる」などと、女性を侮辱する過去の言動が相次いで報じられたことから、クリントン氏が差を広げ先月半ばには、トランプ氏を7.1ポイントリードしていました。
しかし、クリントン氏が国務長官時代に私用のメールアドレスを使っていた問題をめぐって、1度は、クリントン氏の訴追を求めないことを明らかにしたFBI=連邦捜査局が、再び捜査に乗り出すと表明したことが影響して、今月3日にはその差は1.3ポイントまで縮まりました。
その後、FBIは訴追しないことを公表したことなどから、差はやや広がり、投票日の前日の時点では、クリントン氏が47.2%、トランプ氏が44.2%となっています。