アメリカ大統領選が決着を迎えます。
この記事を書いている時には、まだどちらが勝利しているのかは解りませんが、大方の予想通り、アメリカ初の女性大統領が誕生しているのではないでしょうか。
ニュースを見聞していると、日本の有識者達の殆どがトランプ氏を批判しています。また、トランプ氏を大統領候補として選択したアメリカ国民(共和党員)に対しても疑問を呈しています。
トランプ支持者は低学歴?
よく言われているのが、トランプ氏を支持しているのは大学を出ていない低学歴、低所得者達であるということ。
2Lのコーラをガブ飲みしながら家でアメフト観戦して「GAHAHAHAHA!!」と笑っている人達ばかりだ。という思い込み(もしかしたらそうかもしれないが・・・)
トランプ氏が大統領になったら市場も大荒れになるし、国際関係もズタボロ。
メキシコとの間に壁なんて作ったら実際に困るのはアメリカだぞ。そういう見解ができないのか?という論調が多い。
すなわち、これだから学の無い奴はダメだ。と遠回しに言っているように聞こえる。
実際、仮にトランプ氏が大統領になり、選挙戦の時と同じ言動のまま国政を動かそうとすれば、世界は混乱に陥るかもしれない。
もしかしたら織田信長ばりに「うつけ」から天下人に豹変する可能性もあるかもしれない・・・いや、無いか・・・
とにかくトランプ氏が大統領になるということは、世界的にもメリットは無い。
そもそもトランプ氏は、選挙戦の初めの方に消えると言われていた。
いわゆる泡沫候補。日本でも毎回選挙に出てくる名物な人がいるが、あんなイメージだったと思う。
日本のマスコミも最初は面白がって取り上げていたが、党内予備選が進むにすれ、状況が変わってきた。
この暴走不動産王とパイプが殆どない日本政府も慌てたことだと思う。
アメリカは重症なのかもしれない
トランプ氏のような人が、アメリカ大統領の候補となる。
力が衰えてきているとはいえ、それでもアメリカは世界一の超大国。アメリカ大統領はある意味で世界の大統領でもある。
そんな地位に、プロレスに参戦もしていた不動産王が王手をかけている。
言っていることは無茶苦茶。普通にありえないことまで言っている。
それでも多くの人々の支持を集めているのは、それだけ人々の不信感が政府、そして特権階級の人間に向いているからだと思う。
ここ数代の大統領を確認すると、ブッシュパパ→クリントン旦那→ブッシュJr.→オバマ→もし当選したらクリントン嫁といった顔ぶれ。
ブッシュとクリントンで大統領職の持ち回り。もちろん、オバマ大統領は違うが、ブッシュ政権時、オバマ候補と予備選で激しく争っていたのはヒラリー氏であったわけです。
更に今回、予備選で撤退したものの、当初は共和党の大本命と言われていたのはブッシュ弟である。
確かに国を動かし、世界に絶対的な影響を与える人間なのだから、学があり、実務をしっかり積んだ人間がその職務を務めるのが当然だろう。
しかし、アメリカは外を向きすぎ、中のケアを怠っていた。
移民、難民を受け入れれば受け入れるほど、低所得者達の雇用は減少し、所得が減っていく。
日本と違い、アメリカは移民の国。
白人もいれば黒人、ヒスパニックなど多くの人種が混在している。
しかし、それでも白人の中にはアメリカ=白人中心と思っている人が多い。
事実、アメリカの一等国民は白人である。これはもうしょうがない。
しかし、移民や難民、不法入国者の台頭によって、一等国民でありながら貧困に喘いでいる。
特権階級が権力レースを行っている間、多くの白人中間層が人生のレースを脱落していった。
その不満の受け皿として現れたのがトランプ氏なのだと思う。
目の前の生活が困窮しているのに、世界のことなど考えられるか。外国よりも、外国人よりも、まず自分たちをどうにかしろ。
そう思うのは自然なことだと思う。
ある意味、政治家では無いトランプ氏に皆、期待しているのだと思う。
日本では以前、小泉元首相の人気が非常に高かったが、あれと少し似ているような気がする。
郵政選挙も正直、意味がわかって投票に行った人は少なかったはず。
悪いのはあいつらだ!!やっちまえ!!的な感じ。
結局人間は感情で動く。
これだけ内向きになったアメリカが覇権国家から転落するのは近いかも・・・