名古屋市中村区の市立日比津中学校で、１１月２日、１年生の理科の授業で、２７歳の男性教員が漂白剤と洗剤を混ぜ合わせて有毒の塩素ガスを発生させ、臭いをかいだ女子生徒１人が咳が止まらなくなり、３日間、病院に入院していたことが分かりました。
１１月２日、名古屋市中村区の市立日比津中学校の理科室で行われた１年生の理科の授業で、２７歳の男性教員が塩素系の台所用漂白剤と酸性のトイレ用洗剤を混ぜ合わせたところ、有毒な塩素ガスが発生しました。
生徒３０人のうち臭いをかいだ女子生徒１人が咳が止まらなくなり、救急車で病院に運ばれて入院し、１１月４日に退院しました。
女子生徒は現在は回復し、７日から学校に登校しているということです。
男性教員は同じ１月２日と前日の１１月１日に別の１年生の理科の授業でも有毒な塩素ガスを発生させ、あわせて５人の生徒が臭いをかぎましたが、体調不良を訴えている生徒はいないということです。
学校によりますと、実験は暮らしの中の危険を知らせる例として行われましたが、学習指導要領では実際に塩素ガスを発生させることにはなっていないということです。
男性教員は「臭いをかいでも健康被害がないだろうと過信していた」と話しているということです。
日比津中学校の浅井敦校長は「生徒や保護者にたいへんな迷惑と心配をかけたことを申し訳なく思っています。再発防止に取り組み生徒の安全を第一に授業を行いたい」と話しています。