2016-11-08

いい加減ローマ字表記Rya, Ryu, Ryoは止めてほしい

仕事柄ちょくちょく海外に行くことがあるんだけども、自分名前をどう呼んでもらうかで毎回非常に悩んでいる。

タイトルの通り、名前の一部にRyuが入っており、一部の外人には大変に読みづらいらしい。

この「リャ・リュ・リョ」問題で指摘されている事柄自分が気付いたことをまとめる。

 

(A) 舌を巻く"R"の発音で「リャ・リュ・リョ」は物理的に発音できない

小学校中学校の頃に巻き舌の"R"の発音を習ったと思う。

舌を喉側に巻きながら「アール(アーゥ)」と発音するアレです。

これに基づいて"Ryu"の表記に従うのであれば、"Ryu"は、(1)"R"の巻き舌をしながら(2)「ュー」で舌の先を弾く必要がある。

まり、『巻き舌をしながら舌の先を弾く』というパラドックスが"Rya,Ryu,Ryo"に存在するために、スペル通りの発音絶対にできない。

ネイティブスピーカーうんぬんに関わらず、英語で"Rya,Ryu,Ryo"を「リャ・リュ・リョ」にように読むことはそもそも原理的に不可能なのだ

確かに昔、石川遼くんがアメリカ大会名前を呼ばれたときに、"Ryo"を読むのに非常に苦労しているアメリカ人おっさん動画を見たことがある。

ニュースでも流れていたので誰か覚えている人がいるかもしれない。

 

(B) 英語ネイティブスピーカーが"Ryu"を読むのなら「ライユー」になる

上記の通り英語に「リャ・リュ・リョ」の発音存在しない。

それでも無理やり"Ryu"を読むとするならば、"Ry"で「ライ」、"u"で「ユー」と読まざるを得ない。

これではもはや別物になっている。

 

(C) 日本語の「リャ・リュ・リョ」は"R"ではなく"L"に近い

厳密に言うと"L"は非常に難しい発音だが、それでも日本語のラリルレロは"R"よりも"L"に近い。

「リャ・リュ・リョ」は巻き舌をしていないのだから当たり前だ。

 

(D) フランス人は"Rya,Ryu,Ryo"が読めるらしい

フランス語勉強したことがないので何故読めるのかは分からないが、フランス人はこの表記を苦もなく読めるようだ。

フランス人に"Ryu"を見せて「これ読める?」と聞いたら普通に「リュー」と返ってきて非常に驚いた記憶がある。

サンプルが多くないので全員が読めるわけではないのかもしれないけれど。

日本人も含めて)非ネイティブスピーカーであれば読める可能性があるのは間違いない。

理由を知っている人がいればぜひ教えてください。どの国の人なら分かる、という事を知りたいので。

 

 

以上を踏まえて、私が個人的に講じてきた対策を紹介します。

もし同じ苦しみを持つ方がいれば、ぜひ参考にしてほしい。

 

(i) 名前ではなく名字で呼ばせる

幸い、名字比較的読みやすいので、一部の友人には自分名字で呼ばせている。

ただし、もちろん友人同士は名前で呼び合っているので、そこはかとない疎外感を感じる羽目になる。

しかも逆に「ホント名字で呼んでいいの?」と相手に気を遣われたりすることもあるので、この方法はあまりオススメしない。

ゴルフプレーヤー石川遼くんも「イシカワ」で呼ばれることの方が多いらしいが、意図的に呼ばせているのだろうか。

まぁ、プロスポーツ選手なら名字で呼ばれるのはそこまで違和感はないかもしれない。

 

(ii) 頑張って"Ryu"の発音を教える

存在しないのなら、教えればいい。ということで、何度か教えたこともある。

"Ryu"の発音を教えるときは、

『「ルー」と「デュー」のちょうど間くらいの発音だよ』だったり、

『これ表記は"R"だけど実は"L"っぽい発音からね』だったり、

若者相手ときは『ストリートファイターってゲーム知ってる?あの波動拳撃つ奴と同じ名前だよ』だったり、色々である

ストリートファイターで合点が行った友人には、なぜか「ドラゴン=サン!」と呼ばれるようになったが。

ただ、想像の通り非常にめんどくさい。

初っ端の自己紹介くらいサクッとやりたい。

まぁ、これでちょっと話の種になったりするのもあるんだけどね。

 

(iii) 呼びやすアレンジする

名字呼びも余所余所しいし、"Ryu"の発音を教えるのもめんどくさいときは、簡単名前で呼ばせることにしている。

何だかんだ今のところこれが色んな場面で一番便利。

具体的には、『正しくは「リュー」って読むんだけど難しいから「ルー」って呼んでね!※』と言っている。

これは、スタバコーヒーを注文したときに「名前なんですか?」と聞かれたときの非常に良い対策になる。

ルーです」と言えば必ず一発で通じる。"Lou"と書かれていることが多い。次点で"Lue"。まれに"Lew"。

これを"Ryu"の発音で言えば必ず聞き返されるハメになるが、この煩雑さを避けられるのは思った以上に楽である

クレジットカード表記と違いませんか?」と聞かれるようなことも経験上はなかった。

 

※一時は「デュー」と呼ばせたりしていたが、個人的には「ルー」をオススメする。

というのも、口語で"Dude"という英語があり、「気取り屋、しゃれ者、都会育ちの人」という意味から派生して、ラッパーが使うような"Hey, Men!"と似た意味合いで"Hey, Dude!"と使われるらしいのだ。

※参照:http://www.eigowithluke.com/2011/02/dude/

お察しの通り、ビジネスではあまり望ましい言葉ではない。

学生の頃は知らずにこれで呼んでもらったりもしていたが。

 

 

色々と実情と個人的対策を述べてきたが、私が一番言いたいのは、

とにかく「リャ・リュ・リョ」を"Rya,Ryu,Ryo"で表記するのは英語スペルおかしいし日本語発音にも合ってないという誰得な状況になっている、ということである

かといって国に対策を求めるのもなかなか難しい話なのかもしれない。

ローマ字表記を変更するのは簡単なように思えない。

仕方がないので私はルー大柴のように「ルー」と呼ばせながらブロークン・イングリッシュを使うことにしている。

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