博多駅前陥没の原因!地下鉄七隈線の延伸工事業者はどこ?復旧はいつ?

11月8日の早朝、福岡市博多区の博多駅前で、道路の陥没事故がありましたね。周辺は道路通行止めや停電も発生し、事故の規模や被害が大きいことが伺えます。

この事故の原因は、その地下で行われていた地下鉄七隈(ななくま)線の延伸工事とみられています。実は2年前も同様の事故を起こしていました。

いったいどこのゼネコン業者が工事を行っていたのか、そして、この復旧にどれくらいかかるのかチェックします。

スポンサーリンク

博多駅付近の道路陥没の被害状況

fukuoka-kanbotu
出典:http://www.nishinippon.co.jp/

発生日時:11月8日午前5時15分ごろ

場所:博多駅付近の市道「はかた駅前通り」の2丁目交差点付近

道路陥没状況:陥没は徐々に広がっている模様で、同日10時現在では、幅約27メートル、長さ約30メートル、深さ約15メートル。

被害状況:11月8日午前11時時点での被害状況は

・博多口交差点から博多区役所南口交差点の区間(東西約150メートル、南北約350メートルの範囲にわたって通行規制)で、全面通行止め。通行止めの期間は未定

・事故現場付近の上水道、中水道、ガス中圧管を停止

・下記の場所に避難勧告
博多駅前2丁目3番12号,14号
博多駅前2丁目5番5号,7号
博多駅前3丁目25番21号
博多駅前3丁目26番1号,29号

陥没場所が、市営地下鉄七隈線の延伸工事現場付近で、地下では、七隈線の天神南―博多駅間(約1・4キロ)の延伸工事を24時間態勢で行っており、当時は地下約25メートルで掘削作業中でした。

作業中に水が出たため、作業員を避難させ、地上の道路を通行止めにした直後に陥没が起きたといいます。

現在、福岡県警や市は関連を調べているところですが、このような状況から、地下鉄七隈(ななくま)線の延伸工事が原因と見て間違いなさそうですね。

福岡市は、地下鉄の延伸工事によるものだと認め、謝罪しました。

こんなに大きな事故を起こすなんて、いったいどこのゼネコンが関わっていたのでしょうね。

以前にも起きていた博多駅付近の道路陥没事故

2014年に、市営地下鉄七隈線の延伸工事現場付近で道路陥没事故が起きていました。

fukuoka-kanbotu2014
出典:http://www.nishinippon.co.jp/

発生日時:2014年10月27日午後5時ごろ

発生場所:福岡市博多区祇園町

市道が約3メートル四方にわたり陥没し、深さ約3メートルの穴が開きました。現場は商業施設キャナルシティ博多の近く。

夕方のラッシュ時間帯と重なり、一時渋滞しました。幸い、この当時もけが人はありませんでした。

同日午後4時半ごろ、現場近くの地下約14メートルで作業員が土砂の流入に気付き、警察などに連絡。通行規制した後、道路が陥没したといいます。

市交通局によると市道の地下では、市営地下鉄七隈線の延伸工事に伴う雨水管の移設作業が行われており、これが原因でした。

地下鉄七隈線の延伸工事概要図

今回の陥没場所は、ナトムとシールド工法の切り替え部分あたりかもしれません。

kouji-gaiyou1

kouji-gaiyou2

kouji-gaiyou3

出典:http://nnn-matome.com/

地下鉄七隈線の延伸工事業者はどこ?

地下鉄七隈線の延伸工事のうち、博多駅直下で施工する博多駅工区は、大成建設・佐藤工業・森本組・三軌建設・西光建設のゼネコンが関わり、NATM、開削、アンダーピニングという異工種が混在する難工事とされていました。

今回の陥没部分の工事業者の名前はまだ発表されていませんが、大成建設・佐藤工業・森本組・三軌建設・西光建設のゼネコンのうちのいずれかの下請け業者かもしれません。

ちなみに、地下鉄七隈線の延伸工事には、大成建設の新技術である「トンネル先行変位計測システム『TN-Monitor』」が使われていました。

この「トンネル先行変位計測システム『TN-Monitor』」は、地下鉄七隈線の延伸工事で初めて適用されていると言います。初稼動で、この計測システムが上手く機能していなかったのでしょうか。

以下、大成建設のプレスリリースです。

トンネル先行変位計測システム『TN-Monitor』を開発
切羽前方の微細な地盤変形を正確に把握

2016年4月8日

大成建設株式会社

大成建設株式会社(社長:村田誉之)は、都市部のトンネル工事において山岳トンネル工法(NATM)を用いて施工する際、切羽前方の微細な地盤変形をトンネル坑内から詳細に計測できる、トンネル先行変位計測システム『TN-Monitor(Taisei NATM Monitor)』を開発しました。この度、本計測システムを福岡市地下鉄の七隈線博多駅(仮称)工事に初適用しています。

都市部でのトンネル工事では、トンネルの掘削進路周辺に地中インフラ構造物が存在することが多く、これらに対する掘削の影響を常時監視し、大きな変状が生じる前に適切な対策を講じていく必要があります。しかし実際には、地上のビルや道路、建築物基礎等がボーリング調査を阻害するため、常時監視することが困難であるという課題がありました。
これらの課題を解決するために、当社は都市部でのトンネル工事を安全かつ合理的に進めることが可能な、トンネル先行変位計測システム『TN-Monitor』を開発しました。

本計測システムは、下図1の通り、トンネル坑内から切羽前方の約20m前方に、地盤の上下方向の変形量から沈下分布状況を計測する「SAA*1」、トンネル前方からトンネル内に押し出してくる地盤の動きを捉える「T-REX*2」、計2種類の計測機器を設置します。これらの計測機器から取得したデータにより、トンネルを掘進する際の前方の地盤の様子を詳細に把握することができます。

本計測システムの特徴は、以下の通りです。
(1)  「SAA」より計測した沈下分布状況からは、近接するインフラ施設への影響の程度や、断層などの不良地盤の位置や規模が把握できます。また、「T-REX」より計測した地盤の押出し量からは、トンネル切羽前方の地盤の硬さを評価し、切羽の崩壊を防ぐための補強ボルトの長さや本数などの仕様を決定できます。

(2) 「SAA」並びに「T-REX」を、トンネルの掘削方向とほぼ平行に設置することにより、トンネル全線にわたって計測できます。また、掘削の影響が及ばない約20m前方の位置まで設置し、地盤の変位を詳細に捉えることができるため、必要に応じて地盤補強を先行して行うことができます。

(3) 「SAA」並びに「T-REX」にて取得した沈下、変位分布データ*3は直ちに整理され、トンネル現場に設置された表示装置で常に確認することができ、技術者、現場作業員間で施工情報を共有できます。

今後は、既存のオフィスビルや住宅、道路や地中の上下水道配管などのインフラ施設への影響が懸念されるトンネル工事などの土木工事において、地盤内に存在する断層などの位置や規模を正確に把握するために、本計測システムの適用を進めていきます。

出典:http://www.taisei.co.jp/about_us/release/2016/1439209140224.html

博多駅前陥没の復旧はいつ?

今現在は、被害が拡大しており、復旧のめどがたっていない状態ですが、相当の日数がかかると予想されます。

分かり次第、情報を更新いたします。

スポンサーリンク

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*