あらすじ:スーパーマーケット「ショップウェル」で、ソーセージのフランクは恋人であるパンのブレンダと結ばれホットドッグになることを夢見るなど、食材たちは人間に買われることを望んでいた。ある日、ついに一緒にカートに入れられ喜ぶフランクとブレンダだったが、アクシデントが発生し店に取り残されてしまう。一方、夢がかない購入された食材たちは……。(シネマトゥデイ)
製作国:アメリカ 上映時間:79分 製作年:2016年
監督:コンラッド・ヴァーノン / グレッグ・ティアナン
キャスト(声の出演):セス・ローゲン / クリステン・ウィグ / ジョナ・ヒル / ジェームズ・フランコ / エドワード・ノートン / サルマ・ハエック 等
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人間敵視『食べ物』アニメーション!
監督・脚本家を務めたり、数多くのコメディ映画に出演しているマルチ俳優:セス・ローゲンの脚本を忠実( ?! )に映像化した食べ物アニメーション【ソーセージ・パーティー】を観てきました!
2016年の夏に公開されると、またたくまに世界興行収入1億ドル突破の大ヒットを記憶した作品となっております。ネタバレもクソもないけど、結末は伏せつつ中身に踏み込んだ感想は、
いや〜、何ともバカでしたね〜!
フレッシュな『設定』勝ちな作品でした!食べ物目線の人間敵視アニメーション。食べ物たちよ今こそ力を合わせ勃ち、いや、立ち上がれ!!!
『物には命が宿ってる』ってよく言うけど、それがおもちゃだと【トイストーリー】だし、車だと【カーズ】で、魚目線になれば【ファインディング・ニモ】で、虫だと【バグズライフ】か。
で、食べ物と一部の日用品ならこの【ソーセージ・パーティー】だ!「ピクサーより先にやってやったぜ!」って意識はあったりするのかな?… 無いのかw
スーパーマーケットの扉の向こうは楽園だと思い込んでる食べ物たちが、実際に人に購入され辿り着いた家のキッチンで見た光景は残酷殺戮ショーだった!現実を目の当たりにした食べ物達は人間への復讐を目論む。的な話。
ピクサーでよく作られる『〇〇目線アニメ』の流れに沿ってはいるものの、本作はR15の大人向け!ポスターのソーセージの傾きでなんとなくノリは分かるじゃん?
ド下ネタにグロ&ドラッグ描写をふんだんに入れ込みミキサーにかけたような、過激表現など何でもありに振り切った、ピクサーの作品とはもちろん一線を画す快作になっている。
あんまり覚えてないけど「先っぽだけならイイじゃない?」とか「できれば生がイイ!」とか、話す言葉が全てエロく聞こえて来る辺り、主役はソーセージ!その彼女にスジの入ったホットドック用のパン!を持ってくる確信犯的な設定。作り手のニヤケ顔が眼に浮かぶ。
ソーセージの夢はパンの彼女と『合体』すること。至極真っ当な夢あり、方や卑猥さも漂うこのニュアンス。極度の下ネタ嫌いな人じゃなければ楽しめると思いますよ!
スーパーマーケットという国
しかも、単にお下劣でバカやってるだけじゃなく、人種・宗教・LGBTの問題を上手く取り入れる事で、思い付きのようなザックリ設定に多少の厚みが出している。
例えば、そのお国柄の食べ物に人種が反映されてたり、国同士が仲悪ければ、そのお国柄の食べ物同士の関係も仲が悪いと言った具合に。多種多様な食べ物を売ってるスーパーマーケット=色々な人種が共存しているアメリカなんだろう。
一部、本国で定着している食べ物や流行っている食べ物がいまいちピンと来なかったり、お国柄の食べ物が実際どこの国なのか分かりにくいけど、雰囲気である程度楽しめるので大丈夫です!僕も全然詳しくないし。
多少の中だるみはあるけど、この設定で一本のエンタメとして最後までやり切ってたのは凄い!1度見たら忘れられない『ガム』のキャラは最高!
パッと見はふざけてるんだけど、そこはオナニー的作品じゃなく、ちゃんと観客を楽しませようとする姿勢が伝わって来る。
観ていて何度か、
なんで休日にソーセージとパンが喋ってる映画なんか観てんだろ?
と我に返る感覚もまた面白かったな。
敵はなんと携帯ビデ…
本作『食べ物を食べる人間=敵』という分かりやすい構図が大枠にあるんだけど、物語を内側から引っ掻き回す敵キャラもいて、それが日用品代表?の『携帯ビデ』だ。
っていうか実物を見たこと無いし、本国では食料品と一緒にサクッと買うようなモノなのかな?この辺りも男だといまいちピンと来ないが、とにかくコイツが暴走する!
「何で携帯ビデ?」と考えると、外側の敵が人間で内側の敵が携帯ビデとするなら、後に同じ敵役として携帯ビデが人間を『利用し』食べ物を追い詰める見せ場の展開がある。
セス・ローゲンが「人間を利用できる日用品って何かなー? 携帯ビデかなー!」という考えに至った、携帯ビデが人間を利用する『ある方法』は是非とも映画を観て確認していただきたい。バカな絵面に妙に納得するw
希望を失った後に取る行動は...
人間に買われてスーパーの外に出る事が何よりの幸せで、楽園に行けると思っていたのに、現実はバラバラに(料理)されて食い殺される地獄でしかなかったと知る食べ物たち。
外に出ることだけを夢見て来た食べ物が希望を失ってから取った『ある行動』が、結末の前にギョッとする形で見せられることになる。
それは、、、
正直度肝抜かれますね。
マジかよ...
と心が叫びたがってるんだ状態。さっき言った人種とかLGBTの件とか通り越しての大団円。「お前これが見せたかったんだろ!」と思うような描写の張り切りぶりに、劇場全体が唖然としながらもゲラゲラと爆笑。さすがに子供にはキツいカオスな描写だと思いますね... これが笑えるのは大人の特権!
でもこの行動って意外とリアルなのかもな〜と変に納得させられてる自分もいて。『生きる希望を無くす』ってのを最上級に飛躍させると、例えば『あと1週間で地球が消滅します』ってなった時に、国や地域によってはリアルにこういう事をする人たちが出て来ない可能性は無くはないなって。無駄にハッとさせられましたね。
とは言え、こんなバカっぽいアニメはなかなか観れないので気分転換にオススメです!
まとめ
評価:★★★ 普通に楽しめました。
散々褒めましたが「今年ベスト!」とまではもちろん行かない、個人的にはこれくらいのテンションの作品ですね。
スーパーに残されたチームと家に連れてかれたチームが分かれ、フランク達が食べ物エリアを放浪するシークエンスがどうにも長くて眠くなっちゃいました。
ガッとエンジンがかかるの後半は怒涛の展開で面白かったな! もっと題材が題材なだけに全編フルスロットルにぶっ飛んでも良かったな!
[ 予告編 ]
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